マジでヤバい奴ら(化け物)を見えないフリで凌ぎ切る!? 新感覚ホラーギャグ漫画『見える子ちゃん』

マンガ

公開日:2024/6/23

見える子ちゃん

この記事には刺激的な画像が含まれます。ご了承の上、お読みください。

 なぜオカルトやホラーにこんなにも惹かれるのだろうか。怖いとわかっていながらもなぜページを開いてしまうのだろう。それは未知への興味心からくるのかもしれない。未知とは知らないということだ。そんな未知を求めるあなたに『見える子ちゃん』(泉朝樹/KADOKAWA)を紹介しよう。本作はオカルトマンガの未知の領域を進む新感覚のホラーギャグ漫画。この作品を読めば、あなたも未知の面白さを体験できるはずだ。

『見える子ちゃん』は、女子高生がヤバいお化けを見えないフリで凌ぐホラーギャグマンガで著者は泉朝樹先生。その新感覚の面白さで旧Twitter(現:X)で話題となり、2019年4月にコミック1巻が発売され、2021年10月にはアニメ化。現在、全10巻まで発売(2024年6月時点)されている人気シリーズだ。

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 主人公はある日突然ヤバい化け物が見えるようになってしまった四谷みこ(よつやみこ)。化け物が見えるようになった以外は普通の女子高生だ。そんな彼女の目の前に現れるのは恐ろしい化け物たち。化け物たちに対し、無力な彼女が編み出した対処法は、今まで通り見えていないように振る舞うことだった。

見える子ちゃん

内心では泣きそうにビビりながらも必死で見えないフリをする。見えると気づかれたら化け物たちに何をされるかわからない。みこの恐ろしい化け物たちを全力でシカトする日々が始まる。

見える子ちゃん

『見える子ちゃん』にはみこ以外にも個性豊かな面々が登場する。例えば、みこの小学生時代からの友達で、クラスメイトの百合川ハナ(ゆりかわはな)。ハナは生命オーラが強く、化け物を引き寄せる体質。けれども、強すぎる生命オーラのおかげで化け物たちからの影響を自覚することなく過ごしている。

 ハナはみこと違い、見える子ではない。明るく天真爛漫なハナは元気に振る舞うのだが、その周りには化け物がいることもしばしば。見える子のみこは気が気でない。みこは化け物が見えないという姿勢を貫きながらも、さりげなくハナから化け物を遠ざけようとする。

見える子ちゃん

 ハナには言えないがなんとかしなければと頑張るみこ。そしてそんなことには気づかないハナ。ふたりのやりとりに読者もハラハラドキドキしてしまうのだ。

『見える子ちゃん』にはハナ以外にも、ちょっとだけ見える子の同級生のユリア、霊能者である下町のゴットマザー、怪しげな霊能アイテムを扱う青年神童ロムなどさまざまなキャラクターが登場する。みこはそんなキャラクターたちから助力を得たり、振り回されたりしながらも化け物たちをシカトし見えないフリで凌ぎ切るのだ。

そしてそんな日々の中で普通じゃない転校生、一条みちる(いちじょうみちる)が現れる。みちるの姿はみこの目からは異形の姿に見えるのだ。みちるの正体とは? 異形に見える理由とはなんなのだろうか?

見える子ちゃん

 いよいよ10巻では異形の姿に見える転校生の謎が明らかになる。そして判明する新たな危機とは? その答えについてはコミックを読んで皆さんの目で確かめて欲しい。見える子のみこはどうなってしまうのかこれからも目が離せない。

『見える子ちゃん』は無力な女子高生が霊を見えないフリで凌ぎ切るという斬新な設定の新感覚のホラーギャグ漫画だが、それだけではない。物語の根底にあるメッセージに心揺さぶられる。人も化け物も見た目だけでは判断できないということを伝えているように思えるのだ。作品を通して感じられる、この“温かみ”が、愛され、読まれ続けている所以なのかもしれない。

見える子ちゃん

文=ネゴト/ カリス魔王TK

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