7歳下の男子大学生彼氏はヒモ?遊び? バリキャリOLがでろんでろんにされる溺愛系恋愛マンガ
PR 更新日:2024/6/18
「2人で過ごす今」がなにより幸せなラブラブカップル・京花さんと岬くん。彼らの甘々な同棲生活を拝めるのが『岬くんの不器用な溺愛』(里村/集英社)だ。外野からのちょっかいもなんのその! 誰も付け入る隙のない2人の世界はいっそ壁になって見守りたくなるほど尊く、推しがいがある。
鉄の女と呼ばれるほど無表情なことで有名な、バリキャリOLの京花さん。そんな彼女も、恋人の岬くんの前では表情筋をでろんでろんにゆるませ脳内妄想を垂れ流す、という恋する乙女な一面をみせる。
京花さんは27歳、かたや岬くんは20歳。社会人と大学生というフィールドの違いこそあれど、なんやかんやうまくいっていたはずの同棲生活だったが、すれ違いがつづいたことで京花さんは岬くんの心変わりを感じはじめ…というのが物語の始まりである。
結局、このすれ違いは盛大な勘違いだった、というオチなのだが、岬くんが隠しごとをしていた経緯や、京花さんの不安を取り除くようにやさしく言葉を紡ぐ様子が愛らしく、一読すればその破壊力に恐れおののいてしまうだろう。
とある事情から交際0日で同棲することになった2人。だからだろうか、常に毎日が新鮮でラブラブにみえる。京花さんは岬くんの寝ぐせ姿に萌えまくり、不意のちゅーや甘えん坊発言にたびたび天へと召されかけている。岬くんは周囲の女子からいくら言い寄られようが心を揺るがすことなく「俺にとっては京花さんが1番」とぴしゃり。
ヒモ彼氏だの遊び相手にちょうどいいだの、歳の差をイジる声もなんのその! 京花さんと岬くんの「好き」の上限は毎日更新されていくのだった。
ビジュアルが強いだけでなく、性格のかわいさまでも兼ね備えている男子・岬くん。最初こそ、そんな彼の姿に視線を奪われていたが、段々とこの物語の屋台骨は他の部分にあるぞと感じ始めた。そのひとつが京花さんの男前具合だ。
自分を一途に思ってくれている岬くんを信じて、3ヶ月の長期出張もポジティブに乗り越える胆力。アラサーともあれば意識せざるをえない結婚話も、岬くんの幸せがなにより大切な彼女にとっては後回し事項だ(ちょっとだけ意識しているところも、それはそれでかわいらしい!)。
そう、京花さんはどんなときも「岬くんファースト」をためらわない。それは決して自己犠牲などではなく、岬くんをひとりの人間として尊重した結果にじみ出る自然な思いなのだろう。京花さんの包容力に心を動かされた岬くんは、ますます京花さんへゾッコンとなり、京花さんはそんな岬くんにときめきが止められず…というラブの永久機関のなかで、2人の思いがどんどん熟れていく様子を見守るのはたまらない快感だ。
単行本はいよいよ5巻が発売となり、年上彼女を良く思わない岬パパの再登場でちょっとした波乱をみせる。溺愛カップルの日常という安心感のあるストーリーながら、要所要所でドキッとさせる展開は見事だ。岬くんはどんな大人になっていくのだろうか、そのとき京花さんは? 2人の未来が気になる『岬くんの不器用な溺愛』から、ますます目が離せない!