転ぶ数と起き上がる数が違うのはなぜ?「七転び八起き」“起き”が1つ多い理由/ことわざびっくり事典①
公開日:2024/6/13
「隗」なんて見たことない漢字だろうけど、これは、2300年ほど前、中国の燕という国の学者で郭隗って人の名前だ。
燕の王が、ある日、郭隗に「国にすぐれた人たちを集めたい。どうすりゃいい?」ときいた。そこで郭隗、こう答えた。「それなら手近にいる私を大切にしてみてちょ。いかにも〝平凡オブ平凡〟な私を大切にする国なら、私より優秀な者たちが、もっと大切にされるにちがいない、と集まってくるんじゃね」
「そりゃナイスアイデア」と王は郭隗を大切にしたところ、すぐれた人たちが国に集まったというわけ。
というわけで、この故事成語は「大きな目標や計画を行うには、まず身近なことから始めよう」とか、「ものごとは言い出した者から始めよう」という意味になったんだ。
だから、「やらなきゃいけないことが多すぎなときは隗より始めよだ。手近なことをやろう」なんて使うよ。
昔から、大きなことをやろうとするとき、どうしたらいいか悩む人は多かったんだろうね。そんな悩める人を導くような、似たことばには、「高きに登るは必ず低きよりす」とか「千里の道も一歩から」なんてものがあるよ。