人に親切にすると? 誤った意味で使われがちな「情けは人のためならず」/ことわざびっくり事典④
公開日:2024/6/16
きみは学校で「生徒会副会長は役不足かもしれないけど、やってほしい」なんていわれたとしよう。さて、その人は次のどっちの意味で、この慣用句を使ったと思う?
①きみには生徒会副会長はかんたんすぎるけどお願いしたい。
②きみには生徒会副会長は難しすぎるけどお願いしたい。
正解は①。役不足は、その人の能力に対し、あたえられた役目があっていない、軽い、という意味なんだ。
でも、②のように「能力に対して役目が重い」と逆の意味だと思っている人も多い。この場合は「力不足」を使うのが正しいよ。
「破天荒」というと、暴れんぼうや、常識外れとか、そんなハチャメチャなイメージはないかな?
でも、意味はぜんぜんちがう。ことばの元になった故事をみてみよう。
1200年ほど前の中国で、役人になる難しい試験があった。この試験に合格者が出ていない土地は、耕されていない荒れ地の意味で「天荒」とよばれ、ばかにされていた。
ところが、そんな土地から、やっと合格者が出た。大快挙! 人々は「ついに天荒が破られた」と大よろこび! そこで、今までだれもやれなかったすごいことをやる、という意味のことばになったんだ。