「ママ死んじゃうの?」突然のガン告知、家族に伝えて気づいたこと【作者インタビュー】
公開日:2024/7/18
夫と2人の子どもと、幸せに暮らしていた主婦のやよいかめさん(@yayoi_kame)。鼻詰まり症状がなかなか治らず、病院へ行くと鼻腔(びくう)ガンだと判明した――。
突然ガン患者となり、治療を経てガンサバイバーとなったやよいかめさんが、闘病生活や家族との触れ合いを丁寧に、そしてときにはコミカルに描いた漫画『鼻腔ガンになった話』は、SNS上で大きな反響を呼んだ。そのリメイク版を、やよいかめさんのインタビューとともに紹介。第3話では診療室をあとにしたやよいかめさんが、すぐに夫に電話をかけて、ガンであることを伝える。
※本作で紹介している症状は、個人の体験談です。すべての人に当てはまるものではありません。症状に悩んでいる場合は医師・看護師等の専門家に相談してください。また、センシティブな内容を含むため閲覧にはご注意ください。
子どもに病気のことを伝えた理由
――ガンと告げられた瞬間は、どう感じましたか。
頭が真っ白になりました。信じられなくて、間違いの可能性はないのかと先生に尋ねました。あまりのショックに、先生の声がちょっと遠くから聞こえてくるような、不思議な感覚だったのを今でも覚えています。先生が説明してくれていたことも、まるで人ごとのように感じられました。
――ご家族へ伝えることに葛藤はありましたか。
子どもへの告知は正直迷いました。「ママが死んでしまうかもしれない」という事実は、子どもにとって残酷な気がしたからです。でも、もし自分が子どもの立場なら、親に隠し事をされる方がショックです。今後、子どもが親のことを信用できなくなってしまったら本末転倒だと思い、正直にガンになったことを伝えました。
――ほかに伝えた人はいましたか。
私の母にも知らせましたが、電話したときは申し訳ないような気持ちになりました。というのも、私の父と叔母がガンで亡くなったからです。母にとっては、3回目となる近しい人間のガン告知です。漫画ではおもしろく描いていますが、母はとても不安でしょうがなかったと思います。
家族にガンだと明かし、今後は精密検査や治療が始まる。ポジティブさを失わず闘病生活を乗り切っていく様子を描いたやよいかめさんの作品。2人に1人がガンになるといわれる今、その実体験は多くの人の参考になるに違いない。本作をまとめた書籍も発売中なので、気になる人はチェックしてみよう。
■やよいかめ
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