抗ガン剤投与、注射じゃなくて手術なの? “新米っぽい先生”でさらに不安に【作者インタビュー】
公開日:2024/7/24
夫と2人の子どもと、幸せに暮らしていた主婦のやよいかめさん(@yayoi_kame)。鼻詰まり症状がなかなか治らず、病院へ行くと鼻腔(びくう)ガンだと判明した――。
突然ガン患者となり、治療を経てガンサバイバーとなったやよいかめさんが、闘病生活や家族との触れ合いを丁寧に、そしてときにはコミカルに描いた漫画『鼻腔ガンになった話』は、SNS上で大きな反響を呼んだ。そのリメイク版を、やよいかめさんのインタビューとともに紹介。第9話は抗ガン剤投与の話。手術当日まである勘違いをしていて――。
※本作で紹介している症状は、個人の体験談です。すべての人に当てはまるものではありません。症状に悩んでいる場合は医師・看護師等の専門家に相談してください。また、センシティブな内容を含むため閲覧にはご注意ください。
手術室のドアが開いて「めっちゃ手術される感じやん」
――「動注化学療法」は注射だと思っていたのですね。
抗ガン剤について患者同士で話し合ったことが、あまりなかったような気がします。多少会話の中で「抗ガン剤やって、まだ体がしんどい」くらいならありましたが…。事前の確認では「抗ガン剤は太ももから管を入れて、ガンの近くまでカテーテルを通して、そこで抗ガン剤を流します」と言われて、そのときは「ふーん」としか思わなかったんです。カテーテルを通すことは“長い管の注射”くらいのイメージで、簡単なことだと勝手に思っていました。
――手術だと気づいたときは?
当日に何の疑問も抱かずのんびりしていたら、夫とお義父さんから「カテーテル手術だよ」と言われて焦りました。看護師さんにさりげなく「これって手術なんですよね」と聞いたら、当然「そうですよ」という返事。「本当かなぁ」と疑いつつ、よくわからないまま手術室へ。ドアが開いてようやく「あ、コレめっちゃ手術される感じやん」と思いました。
――作中では注射が「殺人犯にナイフで刺されたような痛み」とありました。
太ももから鼻の方まで管を通すとしか聞いていなかったので、最初に腕に刺されたことに驚きました。やはり頭の中のカテーテルのイメージが注射だったので、無意識に普通の注射くらいの痛みなんだろうと予想していた分、余計に痛かったのかもしれません。じっと目をつぶっていたのでどんなものが腕に刺されたのかはわかりませんが、とにかくグサッと痛かったです。
この手術の後に、やよいかめさんの体に異変が…。家族や周囲に支えられながらポジティブさを失わず闘病生活を乗り切っていく様子を描いたやよいかめさんの作品。2人に1人がガンになるといわれる今、その実体験は多くの人の参考になるに違いない。本作をまとめた書籍も発売中なので、気になる人はチェックしてみよう。
■やよいかめ
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