昼はコウモリ、夜は人間な“ハンパ者”が故郷へ―― コミカライズ版『吸血鬼と愉快な仲間たち』最新6巻はトラブル続きの波乱回!?
公開日:2024/6/20
2024年6月20日(木)、『吸血鬼と愉快な仲間たち』のコミカライズ版最新6巻が発売された。前巻より開幕したアメリカ編が本格的に描かれていくが、どうやら一筋縄ではいかない雰囲気が漂っているようだ。
『吸血鬼と愉快な仲間たち』は、木原音瀬が手掛ける同名タイトルの小説を、羅川真里茂がコミカライズ化したもの。“ハンパ者”な吸血鬼のアメリカ人であるアルベルト・アーヴィング(アル)と、日本人エンバーマー・高塚暁による不思議な共同生活の模様を描いた作品だ。
物語は、アルがひょんなことから日本へ訪れる場面から始まる。彼は21歳のある晩、女吸血鬼に血を吸われたことで命を落とし、牙のないヴァンパイアへと覚醒。そのせいか、昼はコウモリで夜は人間の姿という中途半端な存在になってしまい、人間に噛みつくこともできないまま息を潜めて生活していた。
そんなある時、血を吸うためにコウモリの姿で忍び込んだ精肉工場でうっかり冷凍されてしまい、そのまま日本へ運び込まれることに。アルは自分の意思で変身できず、素っ裸の状態で発見されたため、不審者扱いされて逮捕。なんとか留置所を抜け出し、なりゆきで出会った暁に匿ってもらう形で共同生活をスタートさせる――。
アルは家族や友人からも拒絶され、昼間に働けないことから社会からも受け入れてもらえず、ただ生き延びることに必死だった。その上、望まない形で異国の地へと送り出されてしまったことで、日本へやってきた当初は自身の運命を嘆くばかりの日々を送る。
一方の暁は、短気で人付き合いも得意ではないことから、アルに対して厳しくあたることもしばしば。しかし彼が抱える孤独と苦しみに触れ、それでも一歩ずつ前に進もうとする姿勢を目の当たりにしたことで態度が軟化。やがて信頼しあえる同居人としての絆が芽生え、第4巻ではついに愛を育む関係となった。
そして今回リリースされる最新6巻では、前巻に引き続きアメリカ編が描かれていく。ことの発端はテレビプロデューサー・酒入からアルに向けて届いたドラマ出演のオファー。舞台が故郷のアメリカということで暁に頼み込み、紆余曲折を経て同地へと飛び立つことに。しかし、飛行機の貨物室内でアルが人間に戻ってしまうというアクシデントが発生。さらにドラマの撮影現場でも問題が巻き起こってしまうようで……。
ようやく落ち着いたと思われたアルと暁の共同生活だったが、今回のアメリカ編がどのような変化をもたらすのか。ぜひ最新6巻を手にとって、二人の行方を見守ってほしい。