ヘルシーなイメージがあったけど…妊娠糖尿病で食事を記録、血糖を上げていた意外な食べ物とは【作者インタビュー】
公開日:2024/7/7
10万部のベストセラーとなった『月たった2万円のふたりごはん』の著者でイラストレーターの奥田けいさん(@kei__okuda)は、2人目の子どもを妊娠中に妊娠糖尿病と診断された。『2人目妊娠したら糖尿病になった話』は、食べることも甘いものも大好きな奥田さんが取り組んだ食事療法やリアルな生活を描いたコミックエッセイだ。第9話では、食事内容の記録を見返していると、ある食べ物を食べた日に血糖値が高いことがわかる。
<妊娠糖尿病とは?>
「妊娠中にはじめて発見または発症した、糖尿病にいたっていない糖代謝異常」のこと。
※本作で紹介するのは「妊娠糖尿病」です。「妊娠糖尿病」と「糖尿病」は異なる疾患ですのでご注意ください。
※本作で紹介する症状は、個人の体験談であり、すべての人に当てはまるものではありません。症状で悩んでいる方は医師・看護師等の専門家に相談してください。
“NG食材”を見つけ出し、前進できた気持ちに
食べられる食材が限られていたこと、そしてローテーションで同じようなメニューを食べていたため、どの食べ物で血糖値が上がりやすいのかがわかったという。そしてヘルシーだと思っていたヨーグルトのほかに、納豆やみそ汁、トマト缶を使ったスープを控えると、血糖値が安定した。
「トマトは成分が凝縮されているので、糖質も高いんです。ヨーグルトや納豆などの発酵食品は、身体にはいいのですが、私はなぜか血糖値が上がってしまいました。糖質コントロールは不安に思う方もいるかもしれませんが、栄養士の先生からは『甘いものが食べたければケーキよりバナナのような果物のほうが、血糖値の上昇が緩やか』など、基本的な内容を最初に指導していただけますのでご安心ください」
食事は1日3食、毎日のこと。奥田さんは指導を受けた上で「知識として足りなかったかな」という印象があり、食事を記録することで“NG食材”に気付けたことで「一歩前進できた気持ちになって、前向きになれた」という。
食事内容を細かく記入した「自己管理ノート」は、医師からも褒められた。奥田さんは「コツコツ続けるのが苦ではない性格」というものの、家事や子育てをしながら記録を続けるのは大変だったという。「血糖値と食事内容を分けて記録するのではなく、ノート1冊にまとめたのが、毎日続けられたコツなんじゃないかと思っています」と振り返った。
「ひとりでも多くの悩める妊婦さんが、安心して心おだやかにお産を迎えられるようになってほしい」という思いから、自身の体験を漫画にした奥田さん。本作をまとめた書籍も発売中だ。現在、妊娠糖尿病と闘う人たちはもちろん、その家族やこれから妊娠・出産を迎える人はチェックしてみてはどうだろうか。
■奥田けい
Instagram:@kei__okuda
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