うつ病を発症、2度の休職で「人生終わった」と思った私が伝えたいこと【作者インタビュー】
更新日:2024/8/12
SNSでメンタルをテーマに、イラストと言葉を発信するなおにゃんさん(@naonyan_naonyan)。合わない職場環境が原因で、過去にうつ病と適応障害を発症したことがある。当時は休職することは「逃げ」だと思い、情けなさや恥ずかしさを感じていたという。だが「休職中に弱い自分を変えたい」と一念発起。病気から、会社から、日本からも全力で逃げたなおにゃんさんが気づいたこととは?
そんな実体験を基に描いたコミックエッセイ『うつ逃げ~うつになったので全力で逃げてみた話~』が同じような悩みを持つ人からの共感を得ている。2度目の休職をすることになった当時、「もう全部どうでもいい」と思っていたというなおにゃんさん。漫画を通して伝えたいことをインタビューした。
「休むことは悪いことじゃない」と伝えたい
――なおにゃんさんの自己紹介をお願いします。
はじめまして。なおにゃんと申します。昼寝と猫が好きな30代の引きこもりです。実は長い漫画を描くのは初めてで、漫画のルールがあまりわからなくて少し不安ですが、「誰かひとりにでも伝わればいいな」という気持ちで、正直に描いていこうと思います。
――「自分の休職」を漫画にした理由は?
うつになって休職したときは、とにかく毎日が不安で、何をすればいいのかわかりませんでした。休職中の過ごし方について調べようとしても、休職することに後ろめたさを感じてしまう人が多いせいか、そもそも情報自体がとても少なかったのです。そして、さらに不安になりました。自分の経験が少しでも、休職中の人、もしくはこれから休職しようと考えている人のお役に立てたらいいなと思い、このテーマで描こうと決めました。
――漫画を通じて伝えたいことは?
こんなことを言うと怒られそうなのですが、今では休職して本当によかったと思っています。もし休職することに後ろめたさや恥ずかしさを感じている人がいたら、「休職って悪いことじゃないよ」と伝えたいです。世の中的には「休む」ことを否定的に捉えてしまう風潮があると思います。休むことをもっと肯定できるような社会になってほしいし、それを少しでも伝えられたらなと思います。
以前は「休む」ことは「逃げるようで恥ずかしい」と感じていたなおにゃんさん。休職期間中のさまざまな経験を通して、どんな変化があったのだろうか。本作をまとめた書籍も発売中なので、気になる人はチェックしてみよう。