ウソでも「頑張る」とは言えなかった…。会社のトイレに逃げた日【作者インタビュー】
公開日:2024/7/9
SNSでメンタルをテーマに、イラストと言葉を発信するなおにゃんさん(@naonyan_naonyan)。合わない職場環境が原因で、過去にうつ病と適応障害を発症したことがある。当時は休職することは「逃げ」だと思い、情けなさや恥ずかしさを感じていたという。だが「休職中に弱い自分を変えたい」と一念発起。病気から、会社から、日本からも全力で逃げたなおにゃんさんが気づいたこととは?
そんな実体験を基に描いたコミックエッセイ『うつ逃げ~うつになったので全力で逃げてみた話~』が同じような悩みを持つ人からの共感を得ている。第7話では、復職当日に「みんなの前でこれからは頑張りますってあいさつして」と言われたなおにゃんさんが、混乱してトイレに閉じこもってしまったときの話。なおにゃんさんに当時、かけてほしかった言葉は何か聞いた。
あのころほしかった言葉は?
――うつ病の人に「頑張れ」がNGだというのは、聞いたことがありました。では、どのような言葉をかけるのがいいのでしょうか
「頑張りすぎずに頑張ってね」というニュアンスを伝えたいけれど、それにあう言葉はなかなか見つからないですよね。英語の「take it easy」のように、フランクに使える言葉が日本語にもあったらいいなと思います。私は「頑張れ」という言葉がしんどかったので、同じようにうつの方には「のんびりマイペースにいきましょう〜」と言うようにしています。あと当時は「人生長いから大丈夫〜」と言ってもらえたら、気持ちが少し軽くなったと思います。
――2度目の休職までは、どのように過ごしていましたか。
復職したあとも定時に出社できなかったり、休んでしまったり、ちゃんと働けなくて毎日自己嫌悪でした…。このときはうつが本当にひどくて、プライベートでも無気力。せっかくの休みも「今日寝て1日経ったら仕事だ…」と、ネガティブになり、楽しむことができませんでした。ほとんど寝て過ごしていたように思います。復職してから5ヶ月で2度目の休職をすることになりました。
休職中の人や、休職を考えている人に向けて、自分の経験が少しでも役に立てばと描き始めたなおにゃんさん。本作をまとめた書籍も発売中なので、気になる人はチェックしてみよう。
■なおにゃん
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