うつ病で休職。人事から言われたまさかの言葉に称賛の声が集まる!【作者インタビュー】
公開日:2024/7/13
SNSでメンタルをテーマに、イラストと言葉を発信するなおにゃんさん(@naonyan_naonyan)。合わない職場環境が原因で、過去にうつ病と適応障害を発症したことがある。当時は休職することは「逃げ」だと思い、情けなさや恥ずかしさを感じていたという。だが「休職中に弱い自分を変えたい」と一念発起。病気から、会社から、日本からも全力で逃げたなおにゃんさんが気づいたこととは?
そんな実体験を基に描いたコミックエッセイ『うつ逃げ~うつになったので全力で逃げてみた話~』が同じような悩みを持つ人からの共感を得ている。第11話では、休職前に人事部長から言われたことを思い出し、「日本から逃げてみよう」と考える。なおにゃんさんに当時のことを聞いた。
「こんな人事部長がいたらよかったのに」との声
――「知らない街の知らない家々を眺めるのが好き」とありました。なぜですか?
人それぞれの生活があるけれど、他人はそれを認識できません。つらい状況にあると、つい自分を悲劇のヒロインにしてしまいがちですが、私のつらさなんてほとんど誰にも気づかれないものだし、海の中の一滴に過ぎないというか、どうでもいいことのように思えて、少しだけ気持ちが楽になりました。
――人事部長から「休職中は旅行とか行ったらどうかな?」と言われたエピソードはSNSでも大きな反響がありました。
最初はこんなことを書くと、怒られるのではないかと思いました。でも「こんな人事部長がいたらよかったのに」など、好意的な声が多かったです。特に会社の人間関係が原因でうつ病になってしまった方からの反響が大きかったように思います。
――「遠くに行きたい」と思って実際に準備を始めたなおにゃんさんに、意志の強さを感じました。
私は基本的にふにゃふにゃしていて、だらしがないのですが、できることはきちんとやろうと思っています。実はこの漫画も11年前に「いつか絶対に、このことを描こう」と、会社のトイレの中で決めました。執念深さみたいなものは、あるかもしれませんね(笑)
休職中の人や、休職を考えている人に向けて、自分の経験が少しでも役に立てばと描き始めたなおにゃんさん。本作をまとめた書籍も発売中なので、気になる人はチェックしてみよう。
■なおにゃん
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