周りの評価を気にしてばかり…うつ病を発症、全力で“逃げた”から気づいた「心からやりたいこと」【作者インタビュー】
公開日:2024/7/18
SNSでメンタルをテーマに、イラストと言葉を発信するなおにゃんさん(@naonyan_naonyan)。合わない職場環境が原因で、過去にうつ病と適応障害を発症したことがある。当時は休職することは「逃げ」だと思い、情けなさや恥ずかしさを感じていたという。だが「休職中に弱い自分を変えたい」と一念発起。病気から、会社から、日本からも全力で逃げたなおにゃんさんが気づいたこととは?
そんな実体験を基に描いたコミックエッセイ『うつ逃げ~うつになったので全力で逃げてみた話~』が同じような悩みを持つ人からの共感を得ている。第16話では、休職期間も残り半年となり、今後のことを考え始める。なおにゃんさんに当時のことを振り返ってもらった。
「自分軸」で生きる友人が羨ましかった
――今後について大きな決断を下していました。
休職期間は1年ほどあったので、最初の半年間は何やかんや理由をつけて、今後のことは真剣に考えてきませんでした。考えるのも怖くて、先延ばしにしてしまって…。でも、休職期間が残り半年になり、急に焦り始めました。人間、追い詰められると先延ばしにしていたこととも向き合わざるを得ません。追い詰められることって、意外と大切なのかなと思いました(笑)
――これまでの人生を振り返り、いつも他人の評価を気にして行動していたことに気がついていました。
昔から、親や教師の顔色をうかがってしまう性格で、どうすれば褒めてもらえるのだろうと、ビクビクしながら生きてきました。だから主体性がなく、いつも周りが「いい」とされるものに従って、進路や趣味まで決めていたように感じます。自分は空っぽなんだなと思う瞬間が何度もあり「自分の好きなものがある」「自分はこれをやってみたい」と、自分の意思を持っている友人たちが羨ましかったです。
――こなおにゃんさんが好きな児童書は?
国語の教科書にも載っていた、アーノルド・ローベルの『がまくんとかえるくん』シリーズが大好きです。キャラクターの絵がすごくリアルで、少し不気味さもあるのですが、同時にとても愛らしく、憎めないキャラで、子どもながらにとても惹かれた覚えがあります。大人になってから、このシリーズのほかの話も読んでみたら、作者のものすごく深い優しさみたいなものを感じて、さらにファンになりました。がまくんとかえるくんは架空の存在だけど、今でもふたりが仲良しでいてくれるといいなと勝手に想像しています(笑)
たくさん悩み、考えた末に「作家になろう」と思ったなおにゃんさん。彼女はこれから、どのように前進するのだろうか。本作をまとめた書籍も発売中なので、気になる人はチェックしてみよう。
■なおにゃん
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