事故に遭った婚約者は、「私」の記憶だけ忘れていた… ふたりの未来を諦めない、記憶喪失ラブストーリー

マンガ

PR 公開日:2024/7/20

婚約者が記憶喪失になりまして~私のことを忘れたはずの彼がなぜか溺愛してきます~"
婚約者が記憶喪失になりまして~私のことを忘れたはずの彼がなぜか溺愛してきます~』(真青:作画、桜瀬亜夢:原作、風華弓弦:構成/DPNブックス)

 婚約者との同棲直前といえば、これからの生活に希望しかない幸せの絶頂なのではないだろうか。愛する人と一緒に暮らしていく未来を夢見て、心が浮き立っているはずだ。

婚約者が記憶喪失になりまして~私のことを忘れたはずの彼がなぜか溺愛してきます~』(真青:作画、桜瀬亜夢:原作、風華弓弦:構成/DPNブックス)では、そんな同棲の直前で婚約者が事故に遭い、自分の記憶“だけ”を忘れてしまうことから物語がはじまる。

advertisement

本作品を試し読み

 主人公・松崎里紗は、婚約者の都築亜哉と同棲する予定だった薬剤師。まさに幸せの絶頂にいた里紗だったが、新居の内見直前で亜哉が事故に遭い、希望に満ちた未来が崩れ落ちてしまう。

婚約者が記憶喪失になりまして

 亜哉が意識を失って1週間。ようやく目を覚ましたという知らせを聞いて病院に駆けつけた里紗に突きつけられたのは、愛する婚約者が自分の記憶“だけ”を失ってしまったという残酷すぎる事実だった。2度と目が覚めなかったらどうしようという不安と戦いながら、1週間も心配し続けていたのに。やっと会えると希望に胸を膨らませて飛び込んだ先で、婚約者から「君は――誰?」と言われてしまう絶望は想像することもできない。

 亜哉から一途に溺愛されてきたからこそ、里紗の喪失感はすさまじい。飲み会があれば迎えに来てくれ、あふれるほどの愛情表現で不安になる暇も与えないほどだったのに…。思わず病室から飛び出した里紗の涙に、ズキズキと胸が痛む。

婚約者が記憶喪失になりまして

婚約者が記憶喪失になりまして

 記憶喪失の残酷さを特に感じるのは、名前の呼び方だ。ラブラブだった頃は「里紗」と呼び捨てだったのに、松崎という苗字すら思い出せない亜哉から「里紗ちゃん」と呼ばれてしまう。交通事故でダメージを受けた体は着実に回復しているのに、里紗に関する記憶だけは一向に戻る気配がなかった。

 きっと記憶がある頃の亜哉なら、里紗が泣いているだけで抱き締めて、泣き止むまで側にいてくれたのだろう。しかし、記憶喪失の今では、泣きながら「私を忘れないで!」と伝える里紗が病室を去る姿を、黙って見送るだけだった…。

婚約者が記憶喪失になりまして

 深く傷つく里紗に対し、さらに「亜哉の元カノ」という大きすぎる試練が訪れる。「亜哉を返せ」という元カノ・朱音は、まるで亜哉の隣にふさわしいのは自分だというように甲斐甲斐しく看病していたのだ。忘れられた婚約者とすべての記憶がある元カノ…亜哉の隣にいるべきなのは里紗のはずなのに、側にいることすら難しい。

婚約者が記憶喪失になりまして

 このまま亜哉を奪われてしまうのか? と不安になったそのとき、何も覚えていないはずの亜哉の行動に変化が訪れる。里紗への愛を忘れてしまっても、溺愛行動が体に染み付いていたのだろう。飲み会帰りで酔っぱらっている里紗を必死に見つけ出し、記憶があるときと同じように家まで送ってくれたのだ。そうした言動に希望を感じた里紗は、「今度は私が亜哉に愛を返す番」だと、ふたりの未来を諦めない覚悟を決め――。

婚約者が記憶喪失になりまして

 果たして亜哉は、愛する里紗の記憶を思い出すことができるのか? 愛し合うふたりが幸せな未来を迎えることを祈りながら、物語の行く末を見届けたい。

文=ネゴト/ 押入れの人

あわせて読みたい