運動を続けるのは難しい。体の「なまり」は気軽な体操で改善できる！

実は……何も運動しないのと、ほんの少しでも運動するのとでは、天と地の差があります。これって、すごく嬉しいニュースじゃないでしょうか？ 運動をなかなか始められないのも、始めはしたもののなかなか続かないのも、一番の理由は、同じ。「ちゃんとやらなきゃ！」と思い過ぎるからです。そんなふうに苦しく自分を縛るのは、一旦やめにしましょう。

　健康のために運動しようと思っても、なかなか続かない。どうにも腰が重い、動こうにも関節が痛くなるからつらい……。その結果、なんだか自分を責めてしまう。誰もが多かれ少なかれ、経験があるはずです。先生いわく、運動は続けられないのが普通のこと！

運動は「続けられない人」が大半です。この理由は、性格や意志の弱さ、自己管理の問題だと言われがちですが、そんな事はありません。

　大切なのは1日1分でもトライすること。筋トレやマラソンのようなハードな運動をしなくても体のなまりを解消することができるそう。

　体の衰えは状況の深刻さによって3段階に分けられ、普段の私たちが体の衰えと感じている症状は、実は大半が健康状態から一段階進んだ「なまり（節電）」状態。使われる機会が少ないために、機能が落ちてきているのです。まだ改善は可能なことが多いのだとか。

　ただし、3段階目の「本格的衰え状態」になってしまうと、なかなか回復するのは難しくなるのだそう。とは言え、根気よく向き合うことで改善の余地もあるようなので、まだまだ間に合います！

たった3種類でOK！「一括体操」を実際にやってみた

・心肺機能と肩甲骨、リンパの巡りを活性化する「たけのこ体操」
・背筋と骨盤をしなやかにしつつ、足腰の骨を強化する「バナナ体操」
・腎臓の活性化＆神経をゆるめて「回復上手」の体に整える「こんにゃく体操」

　やるべきことはこの3つの体操だけ。

　人間の基本の動きは、実は前後に倒す、左右に倒す、左右にひねるというたった3種類しかないのだそう。しかし、現代の生活では動きの方向が偏ってしまっています。逆に言えば、使っていない動きの刺激を増やしてあげるだけで、全身に影響を与えることができるのです。

　実際にすべての体操をやってみました。私自身は運動をしているほうではありますが、仕事が忙しいとなかなか外に出られず……。コロナ禍以降の完全なる在宅生活の影響か、肩こりと、起きたときのだるさが気になっていました。

　まずやってみたのは「たけのこ体操」。

1. 足を肩幅程度に開いて立つ
2. 両腕をまっすぐ伸ばし背伸びをする
3. 腕を伸ばしたまま横に傾ける
4. 両腕とかかとを下ろしお尻を軽く叩く

　この4つをワンセットとして左右10セット行います。動き自体はとても簡単なのですが、意外と大変！ 特に背伸びをしたまま横に傾けるときに、ぐらついてしまい、バランスを取るのがなかなか難しい。

　この3つの体操では、呼吸が大切です。大きく息を吸って吐いて……と体操をしていると、深い呼吸を最近行っていなかった自分に気づきました。

　バナナ体操も全身の血流に効く感触があり、気持ち良い！ こんにゃく体操はパソコンやスマホ画面を見っぱなしの体が、ゆったりとほぐれる感じ。これだけで良いなら、無理なく続けられそうです。

自分を責めずに、マイペースに取り入れていける

　3つの一括体操は、実際にやってみると「えっこれくらいでよいの？」と思う人も多いはず。体力や体のコンディションは千差万別。たとえできなくても自分を責めず、マイペースで行えば問題ありません。1種類でもやれば効果があるそうですよ。

　今感じている体の衰えは、簡単な体操で改善できるかもしれません。節電モードの体を起こして、生き生きとした毎日を目指しましょう！

文＝宇野なおみ