もしや…人生2度目!? ビジネス用語を使いこなす3歳児との日常を描いた、笑いと癒しのコミックエッセイ
公開日:2024/9/6
ヒーローアニメが大好きだけど、ときどき妙に大人っぽい。 人生2度目の疑惑のある3歳児・よいたんとの笑いあふれる日々を描いた 『よいたん3歳、ときどき先輩。』(まぼ/KADOKAWA)。キュートだけど大人っぽい3歳児である「よいたん」と、「よいたん」に翻弄され続ける夫婦のコミックエッセイです。
共働きである夫婦は新型コロナウイルスにより仕事はリモートワークに切り替わり、よいたんの保育園もあえなく休園。子育てと仕事を両立せざるを得なくなる。家族全員がストレスを抱えながら数カ月、よいたんの言葉づかいがなぜだか変わっていく。気づいたら、よいたんはお世話になります! 失礼します! などの言葉を使うようになり、本当に3歳児か? と母親である「まぼ」さんも思うのであった。幼稚園で流行りのアニメやおもちゃを好きになるなど3歳児だなと感じる場面もたくさんあるのだが、あまりにも大人な態度や発言に驚かされる。
注目すべきは、よいたんの成長スピードである。気づいたらビジネス用語や丁寧語を覚え、使い所も間違えていないため、母親も焦ってしまうほど。そして、よいたんのすごいところは、言葉づかいだけではない。失敗した相手に向かって「誰にでも失敗はある!」と慰めたり、朝早く出かけた母親に対して「なんか食べてから行くんだよ」とまるでおかんのような気遣いを見せたり、精神的に大人な部分が目立つのだ。
ただ、そんなよいたんも大人顔負けの言動とは裏腹に、思わず頬が緩んでしまう悩みも持っている。おばあちゃん達から貰ったお金を何に使えばいいかわからなくなり、お金で何かを買うのが目的ではなく使うのが目的になってしまったり、くすぐったくなってしまうので褒めないでほしいと母親にお願いしたりするなど、よいたんにしかない悩みがあるのだ。
癒しと笑いを同時に摂取したいと思っているあなたは『よいたん3歳、ときどき先輩。』を読めば満足する事間違い無し。大人びた子供からしか摂取できない栄養を、存分にどうぞ。
文=ネゴト/ まなさん