「子どもはできない」難病の妻に告げられた残酷な現実。漫画家の夫の「本音」とは?【作者インタビュー】

マンガ

公開日:2024/8/19

大好きな妻が難病になった話

 心がじんわりあたたかくなると話題のコミックエッセイ『大好きな妻が難病になった話~ふうふの日記マンガ~』(カレーとネコ/KADOKAWA)。8月9日(金)の電子書籍発売を記念して、作者のカレーとネコさんに本書に込めた思いを聞きました。

 大好きな妻との日常を描いた『ふうふの日記マンガ』をSNSに投稿している漫画家・カレーとネコさん。仲良し夫婦の日常がこの先もずっと続いていくと思っていたのですが…。ある日、妻の体調が突然悪化。検査の結果、国の難病に指定されている進行性の病気「リンパ脈管筋腫症」であることが判明します。

大好きな妻が難病になった話

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――妻さんが入院中の一人の生活はどのように過ごしていらっしゃいましたか?

カレーとネコさん(以下、カレーとネコ):妻の好物の麻婆豆腐を練習したり、部屋を掃除したり、妻の入院中も妻の近況を漫画にして発信したり、何かに没頭していないと心がざわついてしまうので、暇を埋めるように行動していました。同時に生活のバランスを逸してしまわないように、この時の場合は体を壊さないことにしようと思い、自炊や睡眠はとるよう心がけていました。

大好きな妻が難病になった話

大好きな妻が難病になった話

――「子どもはできないと思っていてください」と告げられて、うどんを啜りながら涙を流すシーンには胸が締め付けられました。

大好きな妻が難病になった話

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カレーとネコ:先生から話を聞いた時、それまで突然の入院や難病の話などが立て続けに続いていたので最初は「あ、できないんだ…」くらいにしか思えませんでしたが、家に帰って1人で頭を整理した時にとても悲しくなりました。ちょうど妊活で子どもを作ろうとしていた時期だったのもありますし、正直な話をすると今でもまだ完全には諦められていないです。

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 妻の難病発覚以降、残酷な現実を次々に突き付けられた夫婦。しかし本書のなかで二人は、ともに支え合いながら前を向いて歩きだしています。それはきっと、二人の絆をより強固なものにしたに違いありません。

取材・文=宇都宮薫

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