『記憶の怪物』(MAE/竹書房)第6回【全6回】
3ヶ月前に兄・千晴を事故で亡くした千澄。ある日「記憶」を糧に故人へ擬態する人工知能擬態生物「ハピネス」の存在を知り、実験モニターに申し込む。ハピネスを起動すると、見た目は千晴そのもののクローン人間・型番RE614が現れる。千晴の「記憶を有するもの」を食べさせる度に、中身も兄に近づいていくRE614に千澄は不安を覚える。このまま大切な思い出を食い尽くされてまで、RE614と生活し続ける意味はあるのか? 故人のクローンという存在を媒介に、遺された者の整理できない心の内にフォーカスした、台湾で話題沸騰の物語『記憶の怪物』をお届けします。