“怪物侯爵”と恐れられた彼と結婚することに。虐げられた少女を待っていたのは甘い新婚生活!?
PR 更新日:2024/8/31
女の子が誰しも夢に見る、運命の男性との出会い。誰もが憧れる王子様も素敵だけど、普段の冷酷な印象から一転、自分にしか見せない甘い顔がある。そんな王子様にこそ見初められたい、と思う女性もきっと少なくないはずだ。
虐げられていた少女が、自分の力で愛する人を支える。そんな強く優しい凛とした女性と、彼女を見初めた侯爵。ふたりの甘い新婚生活を描いた作品が、『怪物といわれる侯爵から溺愛されました』(Moka:作画、櫻みゅう:原作)である。
代々治癒能力を持つ家系・フェリー伯爵家に生まれたレイラ。だが幼い頃に能力がないとわかった彼女は、後妻が連れてきた優秀な義兄2人と新たに生まれた妹に、「役立たず」として、屋敷の隅に追いやられ、蔑まれながら生きてきた。
ある日そんな彼女の前に、アレン・スタンレイという男が現れる。不格好な自分にも優しくしてくれる彼に思わず胸が高鳴るレイラ。しかしその後も屋敷に足繁く通うアレンの本当の目的を知り、この想いは自分の胸にだけ留めておこうと強く決意する。
それから数年後、彼女のもとに“怪物侯爵”と呼ばれる男性から縁談が届く。とても醜く、不気味で非常に冷徹であることから、怪物侯爵と恐れられる人物。初恋は実らないと悲しみに暮れたレイラだが、蓋を開ければなんと相手は長年想い続けたアレンその人だった。
呪いに蝕まれた顔を持つ侯爵とみすぼらしいレイラはお似合いだと家族に嘲笑されたが、レイラにとって今回の縁談はこの上ない幸せだった。たとえ彼の想いが、本当の意味で自分には向いていなかったとしても…。
そうして始まった結婚生活の中で、ふたりは徐々に本当の想いを互いに確かめ合っていく。
作品の見どころのひとつは、やはり美しくも優しい、芯の強い女性である主人公・レイラが幸せを自ら掴み取っていくところだろう。親兄弟の理不尽さにも負けず、日々を真面目に懸命に生きていた彼女。見た目こそ恐れられているアレンもまた、そんな彼女にとてもよくお似合いの優しさを持つ男性だ。
長年の想いを心の支えに、ようやく想い人と結ばれたレイラ。だが持ち前の純真さゆえに、同じく彼女のことを想い続けていたアレンと若干のすれ違いを起こしてしまうことも。早く本当の意味でふたりの想いが通い合いますように、とついつい願いながら物語を追ってしまう人も多いはず。
そんなすれ違いに加え、ようやく幸せになれたふたりのもとには、少しずつ暗雲が垂れ込める気配も。容姿だけでなく、良くも悪くも実力者としても恐れられているアレン。そんな彼の弱みを握ろうと忍び寄る魔の手から、ふたりは無事逃げることができるのだろうか。
加えてようやく開花したレイラの治癒能力を以てしても、痣として焼きついた呪いはアレンの心をまだまだ蝕んだまま。幸せな結婚がゴールではなく、むしろそこから苦難の道も始まったと言えるレイラとアレン。でもきっと、ふたりなら大丈夫。そう思えるのは我々読者が彼女たちふたりから純粋な「相手を思いやる気持ち」を物語を介して、存分に受け取っているからでもあるのだろう。