「アイラップ」でハンバーグと副菜を湯煎で2品同時調理! 忙しいときのおうちごはんにピッタリな時短&簡単レシピを作ってみた
PR 公開日:2024/8/29
「アイラップ」を知っていますか? 一見ふつうのポリ袋ですが、120°C以下の加熱に耐えられる耐熱性で、電子レンジや湯せんでの調理が簡単にできる優れものなんです。さらに耐冷性で、冷凍の作り置きにも活用できます。
筆者も以前「袋のまま湯せんでお米を炊けるから、災害時に助かる」「袋に卵を入れて茹でるだけで簡単にたまごサンドを作れる」などの噂を聞きつけ、「これは画期的!」と購入。ところが、それ以外のレシピを知らず、恥ずかしながら放置したままでした…。
『おうちごはんの大革命!アイラップで簡単レシピ』(橋本加名子/Gakken)というレシピ本で、アイラップを使った簡単レシピを発見。棚の奥にしまいこんでいたアイラップを取り出し、2品作ってみました!
アイラップは、電子レンジがまだあまり普及していない頃、湯せんでおかずを温められる“袋型のラップ”として販売されたのが始まりだとか。石川、富山、福井、山形、新潟の日本海側5県では、ポリ袋をアイラップと呼ぶほど普及しているそう。
最初に作ったのは「コクたっぷり、懐かし味のナポリタン」です。ナポリタンって、通常は具を炒め、パスタを別の鍋で茹でる必要がありますよね? ところが、このレシピでは、一枚の袋のなかに材料をすべて入れて、湯せんにかけるだけ。調理の簡単さに加え、「材料の量や調理時間が合っていれば失敗なし」「洗い物が減る」という点に惹かれてしまいました。
袋のなかに材料をすべて入れたら、空気を抜いて先をくるくるとねじり、上のほうで結ぶ…というのがアイラップ調理の基本形。茹でると袋が膨らむので、材料が浮かないようにするため、そして調味料がよく行き渡るようにするためだとか。
くるくると巻いた袋は、なんともかわいらしい姿。できあがった後は袋の口を切って開けられるから、盛り付けも簡単なのです。
湯せんで10分茹でたら、タイマーがピピッと鳴って完成! 火にかけた後はおまかせなので、茹であがりを待っている間に、ほかの家事やお仕事もできちゃいます。できあがりは、普段食べているナポリタンよりもスパゲッティがモチモチでした。
スパゲッティは、茹で時間が3分の早ゆでタイプを使うのがポイント。袋のなかに150mlのお湯を入れて湯せんにかけたのですが、そのなかでスパゲッティが茹で上がるなんて。そんな使い方、思いつきませんでした!
トマトケチャップ、ウスターソース、しょうゆ、こしょう…という味つけはシンプルかつ絶妙で、夫も「いつもと違う? おいしい…」と感動しきり。最近はオシャレなカフェでもよく見かけるナポリタン。「やっぱりみんなが好きな味だよね」と幸せな気持ちに浸りながら、おいしくいただきました。
袋一つで完成するので、チャチャッと作りたい一人分のランチや、子どもの塾前ごはんなどにも。親子丼などの丼ものや、カオマンガイ(タイの人気ごはん)などのワンプレートごはんも、一枚のアイラップに材料をすべて入れて作れるようですよ。
2品目は「甘めソースで味わうハンバーグ献立」。主菜と副菜が同じ鍋で一度に仕上がるという、手間なし&時短の2品同時調理にチャレンジです。
これが、本当に簡単&美味でした。普段はボウルのなかでする「混ぜる~こねる~成形」の作業がすべて袋のなかでできるので、手がまったく汚れません。脂でベタベタになった手や調理器具を洗う作業とは、もうおさらばです。ついでに言えば、ふつうのポリ袋のなかで肉ダネをこねると破れることがありますが、アイラップはとても丈夫。破れるかも、と心配しながらこねるストレスからも解放されました。
このようにして、あっという間に仕上がったハンバーグの肉ダネを湯せんへ。加熱するときは鍋底が高熱になるため、下に耐熱皿を置くのがアイラップ調理のキホンです。
ハンバーグと副菜を茹でること15分。できあがりは、どこからどう見ても、おいしそうなハンバーグです。茹でている間は、鍋のなかのハンバーグを時々返すくらいで、そのほかの作業はなし。ソースもチャチャっとできてしまい、残り時間を持て余してしまうほど時間に余裕ができました。これは想像以上の時短です。
肉ダネが分厚いので、茹でるだけで火が通るのか心配でしたが、その心配は無用でした。火が通っているのはもちろん、焼いたときよりもふっくら柔らか…! アイラップを使った湯せん調理は「ふっくら」仕上がる料理が多い印象です。
しかも、さすがはプロのレシピで、自己流で作ったハンバーグより数倍おいしい。うちの小2男子は普段ハンバーグを食べないのですが、今回はモグモグ食べてくれました。副菜の「きのこのバターソテー」も、バター&塩こしょうというシンプルな味つけでおいしかったです!
忙しい日に取り入れたい! アイラップの簡単レシピ
今度試したいと思っているのは、下味冷凍です。「やわらかスパイシーなタンドリーチキン」は、まとめ買いしている鶏むね肉をヨーグルトなどの調味液につけて冷凍すれば、しっかり味がしみこむ上に、解凍後のパサつき防止もできて一石二鳥だとか! そのほか、肉に調味料などをすべて混ぜて冷凍し、食べるときは野菜などを加えて湯せんだけで完成する「ホイコーロー」「ミートソース」なども超絶に簡単で、疲れたときに頼っていたレトルト食品はもう不要かも…。
アイラップを活用したレシピには、こんな使い方、思いつかなかった! という簡単料理が満載。簡単おうちごはんや作り置き、災害時のストックなどに。また、平日のひとりランチを簡単に作りたい…という方にもおすすめです。
調理・写真・文=吉田あき