クズ夫と愛人にお金も命も奪われて…。結婚前に死に戻ったヒロインが「華麗なる離婚」に向け、着々とスカッと展開をこなす爽快ストーリー
PR 公開日:2024/9/13
小説投稿サイト発の大人気マンガ『絶望令嬢の華麗なる離婚~幼馴染の大公閣下の溺愛が止まらないのです~』(高槻和衣 :原作、馬籠ヤヒロ:作画/白泉社)。本作は、夫とその愛人によって命を散らされてしまった侯爵夫人・エリザベスが、3年前に死に戻り、華麗に離婚へ突き進む物語だ。世間知らずの箱入り娘であるヒロインのエリザベスは、夫のロッテバルト侯爵・アバンからの愛情を求め、ひたすら財産を渡し続けていた。
だが、その想いは虚しく、アバンはただエリザベスを搾取するだけなのだ。幼なじみだという男爵令嬢・アリスを屋敷に連れ込み、エリザベスを蔑ろにし続ける。本来なら正妻が使うはずの主寝室で2人が身体を重ねる姿を見てもなお、アバンから愛してもらえると信じていたエリザベスを思うと思わず胸が痛む…。
作画力が高い分、アバンとアリスが素敵なカップルに見えてしまうのも憎たらしい。本当はただの不倫夫とはしたない女性だというのに…人の尊厳を踏みにじっている人間の笑顔ほど腹が立つものもないなと思わされる。しかし、こうした苛立ちは後に最高のスパイスになってくれるので、ぜひ存分にアバンとアリスへのイライラを溜め込んでいてもらいたい。
貴族の世界では結婚した男女が性行為を行わないことを「白い結婚」といい、そのまま3年間が経過した場合は婚姻契約自体を無効にできるらしい。エリザベスは不誠実な夫からの愛を諦め、3年経過による婚姻無効だけを希望にしていた。だが、最低最悪なアバンは、アリスからの入れ知恵で最後の最後にエリザベスの純潔を散らしてしまう。それだけでなく、首を絞めて動けなくしたエリザベスの部屋に火を放ち、焼き殺してしまうのだ。
貴族だからといって、どうしてこんな犯罪行為がまかり通ってしまうのだろうか。悪魔のように無慈悲な夫と愛人の所業に強い怒りを感じたのも束の間、エリザベスはアバンとの結婚初日まで「死に戻り」、第2の人生を送ることになる。
あれほどの絶望を経験しても、エリザベスはこの政略結婚から逃げることはない。「家のために生きる」という貴族の矜持を忘れず、今できる最善の行動を取ることを決意するのだ。死に戻り前とは違い、自分の味方を作り、地盤を固めるために動きはじめる。
華麗なる離婚へ向け、一歩目を踏み出したエリザベス。幼なじみであるリューベルハルク大公・カイルとも再会し、次々と味方を増やしていくことに。実家から派遣してもらった家令や家政婦長、騎士の分隊長たちを引き連れ、堂々とロッテバルト侯爵家の“女主人”として振る舞うのだ。
ここからのエリザベスは、怒涛のスカッと展開に向かって突き進んでいく。腐りきっていた屋敷の使用人による不正や窃盗を明らかにし、徹底的に膿をたたき出すのだ。どんどん掃除されていくろくでもない人間たちを見ると、序盤で溜め込んだストレスを一気に発散でき、爽快な気持ちにさせてもらえるのも楽しい。もちろん、処理される人間の中には不倫カップルであるアバンとアリスも含まれていて――。
2巻では、アバンとアリスのざまあ展開に向かい、2024年9月5日発売の3巻ではとんでもないほどの爽快スカッと展開が待っている。さらには、エリザベスとカイルのロマンスも繰り広げられるので、ぜひ最新刊も手に取って上質なスカッとと胸キュンが止まらない溺愛をたっぷり堪能してもらいたい。