『キャプテン翼』高橋陽一「良いシュートが描けるとゴールさせたい」。ネーム連載の最新シリーズで22歳の大空翼が“W杯優勝”を掴むまでの構想とは【インタビュー】
更新日:2024/12/8
日本はW杯で優勝できるのか?
――日本のワールドカップ優勝、現実世界ではまだまだハードルが高いように思いますが、先生はどのように考えられていますか。
高橋:前回のワールドカップ、日本はスペインとドイツに勝っていますよね。組み合わせなどの運はあると思いますが、可能性はゼロじゃないと思っています。
――ちなみに、プレイヤーとしての翼のモデルについて、過去のインタビューで「マラドーナやジーコ、プラティニといったいわゆる10番の選手をイメージした」とおっしゃっていました。現代のサッカーではそういった選手が生まれづらいと言われていますが、最近のサッカーはどのように楽しまれていますか?
高橋:たしかに戦術ありきのサッカーになったとは思うんですが、だからといって楽しめないということはなく、その時代その時代のサッカーを楽しめばいいなと。とはいえ、こういう時代でも10番っぽい選手はいますし、そういった選手はもっと活躍してほしいなという思いはありますね。
――具体名を挙げると、どういった選手でしょうか?
高橋:スペインのペドリは好きな選手です。あとは、クロアチアのモドリッチも10番らしい選手ですよね。戦術ありきの中でも、エースが最後に試合を決める気持ちよさみたいなものは、どんな時代でもなくならないと思っています。
高橋陽一の役割を全うする
――現在、高橋先生は社会人サッカークラブ・南葛SCのオーナー兼代表も務められています。チームを運営していてどのようなことを感じましたか?
高橋:まず思ったのは、現実では漫画ほど勝てない(笑)。
――(笑)
高橋:最初はわりと早い段階でJリーグに上がれると思ったのですが、実際にやってみてそんな簡単じゃないことはすぐにわかりました。今チームは関東サッカーリーグ1部に参加していて、これはJリーグの5部にあたります。まだまだ先は長いというのが正直なところです。
――チーム設立当初から「葛飾からJリーグへ」をテーマに掲げて、地域との関係を大切にされています。
高橋:やっぱりサッカーって、地域密着のスポーツだと思うんです。取材でヨーロッパや南米に行くと、トップチームだけでなく地元のクラブが人々から愛されているんですよね。南葛SCもそんなチームであれたらと思っています。
――南葛SCの選手も対戦相手も「『キャプテン翼』のチーム」という意識はやっぱりあるのでしょうか?
高橋:そうですね。対戦相手は「『キャプテン翼』のチームには負けない」って普段より気合い入れてきてるような気がするんですよね(笑)。でも、それは覚悟のうえで始めたことなので、そういったことに打ち勝っていきたいと思っています。
――チームの本拠地としてサッカー専用スタジアムの建設も準備されているそうですね。
高橋:やっぱりサッカーを楽しむうえで専用スタジアムはどうしても必要だと思っています。地元にサッカー専用スタジアムができて、その隣に『キャプテン翼』のミュージアムもつくって、世界中からサッカーと『キャプテン翼』のことを好きな人たちが集まってくれる街になってくれればいいなと。
――Jリーグ昇格、スタジアム建設、それに『キャプテン翼』の完結と、やらなきゃいけないことがたくさんありますね。
高橋:めちゃくちゃたくさんあります(笑)。でも、どれも決して夢物語ではなく、実現しなきゃいけない具体的な目標です。「高橋陽一って奴はこういうのをしたほうがいいよ」みたいな、自分の役割を全うするにはどうしたらいいか常に考えています。
――『キャプテン翼』という世界的なコンテンツを背負っていて、その役割へのプレッシャーはないのでしょうか?
高橋:そういった部分はもちろんあります。ただ、できないことを無理にしてもしょうがないので、やれることを地道にやるだけかなと思っています。何をやるにしても健康でないと続かないので、それはなんとなく気を付けてこれからもやっていこうかなと。
――たくさんの夢が叶う日を楽しみにしています。本日はお忙しいなか、長時間ありがとうございました。
高橋:ありがとうございました!
取材・文=金沢俊吾、撮影=干川修
「キャプテン翼WORLD」はこちらhttps://captain-tsubasa.world/
「キャプテン翼WORLD公式X」はこちら@Tsubasa728world