【石井ゆかりさんが占う2025年】2024年から2026年までは「時代の節目」。終わりと始まりが混ざる、嵐のような時間
PR 更新日:2024/11/26
「占い」が当たるかどうかは本人の判断!
――石井さんの文章の包容力にはとても勇気をもらいます。とはいえ同じ星座の人がたくさんいるはずなのに「これ、私のことだ!」と思えるのが不思議で。なぜでしょう?
石井:心理学で言う「バーナム効果」だろうと思います!(笑) 星占いには少なくとも今のところ科学的な裏付けはないので、星占いが「当たっている」と思えるのは、偶然か、何らかの心理的な効果のため、と言うしかありません。「よくいってファンタジー、悪くいってインチキ」と私は言っています。でも、占いが当たる、と言う人はいます。占いを読んで、それが自分にとって意味を持つ、と感じることは、その人その人、ひとりひとりの、大事な心の秘密なんです。
たとえば、性的なことをおおっぴらにはあまり、語りませんよね。どんなに下ネタで盛り上がるような時でも、決して語られない、大切な部分が絶対にあります。それに似ています。「占いを信じない」と公言する人が、占いをすることがあるんです。そういう意味で、占いと、それが「当たる」という現象は、占いを受け取る人にとっての「秘密」なんです。私はそう思っています。
――人生には占いがとても必要な時と、そうでもない時があるようにも思います。それはそれでいいのか、それともやっぱり星の声に耳を傾ける方がいいのでしょうか?
石井:自著の『星占い的思考』(講談社)にも書きましたが、基本的に占いは「ナシ」です。学校の先生が占いを勧めることは、まずないですよね。社会的には、悩みがあればまず自分でよく考え、信頼できる人に相談し、文学や芸術や他の学問に触れ、世の中に出てみて、自分の力で乗り越えていくのがベストです。
占いを求めることは、おおやけにはまったく「ナシ」です。タバコやアルコールと同じくらい「ナシ」です。では、社会的にどうして、タバコやアルコールが見逃されているかというと、どうでしょうか。…つまり、そういうことなんだろうと思うんです。ナシだけど、全部禁止にはできない。もとい、アルコールが完全に禁止されている社会もあります。占いも、歴史的には、禁止されたことが何度もあります。でも、人間は占いをやめられないんです。。
――時には占いの結果とは真逆の行動をしないといけない日もあると思います。そんな時には占いの言葉をどう解釈するのがよいでしょう?
石井:占いを「外れた!」と考える勇気(!?)を持つことかなと思います(笑)。「当たるも八卦、当たらぬも八卦」と言われますが、当たったか当たらないか、それは当人の判断なのです。「星占いの結果と真逆の行動をしなければならない」という考えはつまり、「星占いが当たっていて、自分が外れている」という考え方です。これはまずいです。「星占いと自分が違っていたら、外れているのは常に占いだ!」というスタンスが大事です。
――同じ占いの結果でも、受け手の状況で違う印象が残ることも…。書き手としては占いの言葉はどう受け止めてほしいと思いますか?
石井:最近は、たいていの占いは「こうなるかもしれないけど、こう対処すればいい」というようなことが書いてあります。古い占いでも、たとえば「易」などでも、「大変な時かもしれないけど、こうすれば大丈夫」という感じの表現がほとんどです。この「こうすれば大丈夫」を読み落とさないようにするといいのかなと思います。あと、「心配していることの9割は起こらない」と言われているので、心配になったなら、もうその件は大丈夫です!
――以前のインタビューで『星ダイアリー』は毎日の自分の記録を残しておき、過去を振り返る時に使うのもおすすめとお話されていました。つい星占いでは未来ばかり見てしまいますが、過去を振り返ることのメリットはどんなところにあるでしょう?
石井:自分が何を心配したのかを書いておくといいのでは、と思います。そうすれば、未来に「強烈な不安」を抱えた時、過去の心配を振り返れます。たいていは壮大な杞憂なのです。自分が杞憂を何度も抱えてきた、という履歴を残しておくと、新しい不安に遭遇した時「これも杞憂だな」とわかります。言わば「杞憂払い」です。
――ちなみにご自身は占いの結果をどのくらい日々生かしていらっしゃいますか?
石井:うーん、占いの記事を書くのは、2週間後から4年後と、未来のことばかり見る仕事なのです。なので、「今現在」のことが、よくわからなくなるんですよね。なので、あまり生かしてはいないと思います(笑)。