「事故物件住みます芸人」の松原タニシさん。家賃を抑えるため、リフォームなしで事故現場を残した状態の部屋に住んでみた!
公開日:2024/10/14
事故物件になってしまった部屋を人に貸すには「告知義務」がある。そのため、そこで人が亡くなった事実が知れ渡ってしまうことに頭を抱える貸主は少なくない。新しく住む人が見つかりにくいのはもちろん、他の部屋に住んでいる人も気味悪がって退去してしまうからだ。
『ボクんち事故物件 5軒目』(松原タニシ:原案、宮本ぐみ:漫画/竹書房)は、そんな事故物件に住む芸人・松原タニシさんの経験を描いたマンガだ。
松原タニシさんは、心霊番組「北野誠のおまえら行くな。~ボクらは心霊探偵団~」のワンコーナーで芸人が事故物件に入居する企画に参加。「事故物件住みます芸人」として有名になり、コーナー出演以降も事故物件に住み続けている。
告知義務は一般的に事故の次に住む人に知らせるものなので、入居実績を一度挟みさえすればその後の住人には伝えなくてもよい、とされている。そのため、事故物件に忌避感なく住める人は事故物件のオーナーからありがたがられるのだ。
本作では、松原さんの通算5軒目にあたる事故物件のエピソードが描かれる。その物件は、閑静な住宅街に佇む3LDKのファミリータイプマンションの一室。80代の父をずっと介護していた60代の男性が、亡くなった父の後を追うように自死していたらしい。汚れた状態のままの部屋は生活臭がすごく、異様な不気味さを感じるほどだった。
事故物件化してしまうときれいにリフォームする必要があるため、その分家賃が高くなってしまうことも。そこで、家賃を抑えたい松原さんは「リフォームなし」で借りられないかと相談し、事故現場を残した状態の部屋を家賃3万円で借りることになる。
人が亡くなった部屋をそのまま借りるという発想に驚愕する反面、「芸人ならここまで突き抜けるのが当たり前なのかも…」と妙に納得してしまう。これで本当に心霊現象が起こったらどうするのだろうか…そんなハラハラする気持ちに後押しされ、ページをめくる手が止まらなくなる。「ヤバイ部屋」にそのまま暮らす松原さんの身に、この先一体何が起こるのだろうか。
事故物件で巻き起こる恐怖の展開を、ぜひその目で確かめてみてもらいたい。