今のあなたは、本当のあなた? 別人のように変わった友人がお祓いを受けると…【漫画家インタビュー】
公開日:2024/11/2
あなたの周りでドッペルゲンガーに会った人はいるだろうか? ドッペルゲンガーは自分とそっくりな姿をした“分身”で、古くから死の前兆として恐れられてきた。SNSで話題になった『友達のドッペルゲンガー』は、イラストレーターのちょん。さんが、友人の身に降りかかった恐怖体験をもとに描いたホラー漫画だ。
他校の友人・ゆうは、夏休みに彼氏と海へ。その帰り道に、事件か事故の現場を目撃するが、特に気にとめることはなかった。夏休みが終わり、友人と久しぶりに再会したゆう。すると霊感の強い友人・あおから、女の子が憑いていると指摘される。その後、自分にそっくりな人物の目撃情報が多発する。第35話と36話では、友人に憑いている霊に対して、神主が「辛かったな。苦しかったよな」と、優しい言葉をかけて成仏させる。これまで、さまざまな不思議な出来事を実際に経験したというちょん。さんに話を聞いた。
ドッペルゲンガーは「よくある話なのかも?」
――こちらの作品は成仏できなかった霊が友達に憑依するというシーンが含まれますが、この霊に言葉をかけられるとしたらどんな言葉をかけますか?
「ゆうに何てことしたのさ!!」って言ってやりたいけど……!(笑) 「まだ生きたかったよね。苦しかったよね。悲しかったよね。こんなにもここに執着するって……きっとやり残したことがあったんだよね。天国で少しゆっくりしたら、やり残したこと全部取り返しにまた戻っておいでよ。来世では思う存分自分の人生を楽しんでね!」と伝えると思います。
――身近な人もドッペルゲンガーに憑依されているかもと想像してしまうような、ゾワッとする最後でした。最終話を公開した後の反響を教えてください。
ドッペルゲンガーとは何なのか……考察するメッセージなどをたくさんいただきました。興味深かったのは、今現在自分の人格なのか、はたまた憑依された人格なのか、わからないとおっしゃっていた読者様がいらっしゃったことです。ある日、自分にそっくりな、というか同じ人間に出会ったところまでは覚えているけど、さて僕は本当に僕なのだろうか……と。もしかしたら、このドッペルゲンガーのような話は、よくある話なのかもしれない。メッセージをもらって、私もまたゾっとしました。
――今後どのような作品に挑戦されたいと思っていますか?
読者の方からホラーを望まれているので、描きたい気持ちはモリモリなのですが、昨年の夏からホラーを描こうとするとパニック発作が出るようになってしまいました……(泣)。何かに止められているのかもしれません。守護霊様かな?
今は娘と一緒に「小1の壁」というものを乗り越えようと、日々奮闘中です。娘の成長記録として、私の心の整理として、また同じ悩みを抱えるママさんたちに向けて書き綴っていきたいなと思っています。