アルゴリズムを味方に付けるためにしてはいけない行動とは? SNSで成果を感じたい人必見! マンガで分かるSNSマーケティングの本
PR 公開日:2024/10/30
今や多くの人にとって欠かせないSNS。その使い方は幅広く、情報収集や趣味で使う人から宣伝ツールとして使っている個人・企業までさまざまだ。前者は規約の範囲内で自由に利用すればいいが、何かしらのビジネスに繋げたいと考える後者はそう言ってもいられない。膨大な投稿の中から自分の投稿に興味を持ち、反応してもらうためには、たとえ個人であっても相手を意識した「運用」が必要になってくる。
『マンガでカンタン! SNSマーケティングは7日間でわかります。』(坂本翔:著、こしいみほ:マンガ/Gakken)は 、そんなときにぜひとも活用したい、累計20万部突破の人気シリーズ最新作。SNS運用に関する知識を7日間で身につけられるストーリーが全編マンガで分かりやすく描かれており、「SNS運用に興味はあるけど難しそう」「いまいち効果が実感できない」と悩んでいる初心者にこそ読んでほしい1冊。
講義形式で進められる内容は「7日分の時間割」という設定で、「SNSとは?」「SNS運用にはマーケティングが必須」「なにはともあれ目標設定」「アルゴリズムを制する者はSNSを制す」「コンテンツづくりの肝」「見るべき数字を絞れば分析は怖くない」「改善案でブラッシュアップ」と徐々にステップアップしていく。また、マンガページのあとには要点がまとめられたページも用意されているので、復習しやすいのがありがたい。
ターゲットは? 目的は? SNS運用は前準備がとても大事!
前提として、本書はインスタグラムを主軸とし、ほかのSNSを併用しながら運用していく方法が書かれている。しかし、基本的にはどのSNSでも似た準備が必要とのこと。SNS運用を始めようと思ったとき最初にすべきことは、「ターゲット、ペルソナ、運用目的に合わせてメインに据えるSNSを決める」ことと「KGI(最終目標)とKPI(中間目標)を設定する」こと。自分はどんな層に向けて発信するのか、何を目的としているのかを明確にしなければ、運用していく中で進むべき方向を見失ってしまう。
また、ペルソナを設定したら、「どんな人が届けたらペルソナが親近感を持ってくれるか」を考え、中の人像も具体的にしていく必要があるという。モノやサービスには「フロントエンド(集客用商品)」と「バックエンド(本命商品)」があり、この「フロントエンド」に誘導するのがSNSの役割。だが、ターゲットや中の人像が定まっていないと、キャラクターや投稿の方向性がぶれてファンができず、誘導が難しくなってしまうのだ。
そして当然のことだが、SNSで仕事を得ようとしている場合、仕事の愚痴などが多いと仕事に繋げにくくなる。商品や作品だけでなく、人間性も見られていることを意識した方がよさそうだ。
アルゴリズムを味方につけるためにすべきこと、してはいけないこと
SNSでは、投稿を表示する優先度を機械的に決める「アルゴリズム」と言われるシステムが動いている。運用で成功するには、このアルゴリズムを味方につけることが必須となる。そのためには、画像の見やすさを意識したり、人気の音楽をつけたり、見られやすい投稿時間を考えたりと、積極的に閲覧者の反応数を上げていくことが大切だ。
また、投稿への滞在時間も影響してくるため、画像を複数にするなど早々に離脱されない工夫も必要になってくる。ちなみに、同じ内容のコンテンツは表示順位が下がるため、鍵付きのアカウントでもお試し投稿をするのは避けた方がいいそう。
インスタグラムのアルゴリズムについては、インスタグラムの公式ブログで説明されているという。せっかくチャレンジするなら、こちらも一読してから始めたい。
こうして運用方針を明確にしながら投稿を続けていくと、ファンが増え、「UGC(=ユーザーによって生成されたコンテンツ)」を得やすくなる。いわゆる口コミというやつだ。こうして得たUGCに返信したり、自身の投稿で紹介したりすることで、より人間味のある運用が可能となりファンとの関係性が強固になっていく。
ほかにも定期的にライブ配信をするなど、ただの宣伝アカウントや一方的なコンテンツとして終わらせない工夫が必要だ。また、多くの人が恐れるマイナス意見をどうするかという問題についても触れられている。炎上回避のためにも、こうしたことへの対策方針も事前に確認しておきたい。
講義「5日目」以降は、より具体的なコンテンツの作成方法や、フォロワーの詳細や閲覧数など数字を見られるインサイトを活用した分析方法、運用の改善方法について深掘りされていく。
筆者は普段、X(旧Twitter)での活動が中心で、インスタグラム運用にそこはかとない苦手意識があり、あまり使えていなかったが、本書を読んで、人気の高い投稿で行なわれている手法の意図が分かり、改めて1からアカウントを作って運用してみたくなった。自分の投稿にメンションをつけるのに、そんな意図があったとは……! と発見もあった。
新しいアカウントを作り上げていく感覚は、アバターを作って新しいゲームの世界へ飛び込む感覚と似ている。同じSNSでも、活動領域によって雰囲気やウケる投稿が違うのも面白い。本書内で著者の坂本翔さんがSNS運用をゲームにたとえているが、筆者もまるで冒険のようだと思っている。その中で少しずつできていくファンや仲間は、何物にも代えがたい。これから何かを始めようと思っている人、もっと活動成果を出したいと思っている人は、本書でSNS運用への一歩を踏み出して、ぜひともこのワクワクする気持ちを味わってほしい。
文=月乃雫