「デパートって行くものですの?」超お嬢様の“無自覚マウント”にたじたじ!? 「高貴なる者の責務」の精神で悪に困る人々を救う!
PR 公開日:2024/10/27
頑張った人がかならず報われる世界ではない、厳しい現実。でも、マンガの中だけでもスッキリしたい! 勧善懲悪なハッピーエンドが見たい! そう思っている人も、きっとたくさんいるだろう。
そんなあなたにオススメなのが、『一般会社員・あまねお嬢様~職場の風紀を整えるのも、ノブレス・オブリージュですわ~』(和田海里/DPNブックス)。
ひょんなことからごく平凡な一般企業に勤めることになった超お金持ち・あまねお嬢様が、持ち前の浮世離れした価値観と「高貴なる者の責務(ノブレス・オブリージュ)」で、結果的に会社の悪しき風潮を排除していく。読後感もスッキリの、ユニークなオフィスコメディだ。
とある製菓会社の商品開発部に勤める一般会社員、烏丸。地味な容姿と内気な性格から、同僚に日々たくさんの嫌がらせを受けている彼女。そんな烏丸の部署にある日、新入社員・明月院亜真音(めいげついんあまね)がやってきたことから物語は始まる。
オフィスの制服に縦ロールという、高貴さを感じさせつつもややちぐはぐなルックスに最初は警戒する烏丸。だが会話を交わす中で亜真音の柔らかくも素直な明るい人柄を知り、入社初日でありながらもふたりは同僚として距離を縮めていく。
しかし、烏丸には同僚からの悪意ある嫌がらせが。しかしその様子を近くで見ていた亜真音が、お嬢様らしい発想と行動力でみるみるうちにすべてを解決していく。烏丸への施しもすべて、「高貴なる者の責務(ノブレス・オブリージュ)」だと柔和に笑う彼女。そんな亜真音の行動によって、少しずつ商品開発部の雰囲気が変わっていく…。
やはり作品の見どころは、真のお嬢様である亜真音のお金持ちらしさ満載の、スケールも発想も大きな突飛な行動! ヘリコプターで烏丸を憧れの芸能人のファンミーティングまでひとっとびで連れて行ったり、故意に捨てられた試作品を再度作り直すために、世界的パティシエの力をいとも簡単に頼ったり。
一般人であれば思わずぎょっとしてしまうようなことも、亜真音にとっては日常茶飯事。くわえて彼女からあふれ出るのは、すべてを持ち恵まれている者ならではの上品さと気品、そして優しさだ。
そんな亜真音が慕う烏丸もまた、心根の優しい善良な人でもあるのだろう。不条理な嫌がらせで苦しむ彼女が亜真音によって助けられる展開に、おもわず胸がすくような思いをする読者もきっと多いに違いない。
一方で真のお金持ちである亜真音の“無意識マウント”で、すっかり彼女のことを敵と認識した烏丸の同僚たち。嫉妬や気に入らない、という感情で腹が立つ気持ちもわからなくはないが、「止めておけばいいのに…」と、だんだん彼女たちのことが哀れになってしまう人もいるはずだ。
現実的には確かにありえない話。けれど、だからこそなにが起こるかわからない!? 天性のお嬢様気質である亜真音が今後この商品開発部に、そしてこの会社に一体どんな旋風を巻き起こすのか。物語の続きが、きっと気になること間違いなし。