作家・開高健が令和に蘇る―― 期間限定ストア「悠々として急げ 開高健 POPUP Store」で“豊穣なる言葉の世界”に触れよう
公開日:2024/10/28
2024年10月26日(土)、戦後の日本を代表する小説家・開高健の文学世界が体験できる期間限定ストア「悠々として急げ 開高健 POPUP Store」が神保町「stacks bookstore」にオープン。“開高健、豊穣なる言葉の世界”をテーマに、関連著作やオリジナルグッズの販売、さらには意外なマッチアップの対談が企画されている。
開高の代表作といえば、1958年に発表した芥川賞受賞作品『裸の王様』。また戦時中のベトナムを取材した決死のルポルタージュ『ベトナム戦記』や、幻の魚を求めて世界各地を訪れた『オーパ!』シリーズなど、現場でしか体験できないリアルを綴った数々のノンフィクション作品も日本中に大きな衝撃を与えてきた。
1989年の没後から30年以上が経った今でも絶大な人気を誇る開高。その世界観を象徴する大きな要素といえるのが、類まれな表現力から生み出される「言葉」にあった。実を言うと開高は、小説家デビューする以前に洋酒会社「寿屋(現・サントリー)」のコピーライターとして働いていたのだ。
そこで同社が発行していた広報誌『洋酒天国』の編集を務めつつ、当時発売されたウイスキー「トリス」に「人間らしくやりたいナ」というキャッチフレーズをつけて一世を風靡。まだまだマイナーだった洋酒文化を根付かせるきっかけを作った。
「悠々として急げ 開高健 POPUP Store」店内の壁面には、そんな開高の名言の数々が散りばめられている。ちなみに「悠々として急げ」は、生前の開高がたびたび口にしていたフレーズのひとつだ。
またオリジナルグッズとして開高が印刷されたクリアファイルや名言をあしらったブックカバーのほか、背中に「オーパ!」の文字をあしらったフーディも数量限定で販売される。
そして期間中の11月3日(金)には、東京都銀座の大規模商業施設「GINZA SIX」のネーミングなどを手掛けたコピーライター・岩崎亜矢と、日本を代表するラッパー・田我流によるトークイベント「私の好きな開高健の言葉」の開催も決定。(※定員に達したため現在はお申込みできません)
開高作品の読者という共通点を持つ二人が、「開高健の言葉」をテーマに対談していく。コピーライターとラッパーという、活躍するフィールドこそ違うものの、同じく「言葉」を扱う両者。彼らから見た開高は、どんな人物なのだろうか……。
令和になっても色褪せることのない作品を遺した開高。その世界観に改めて触れる意味でも、ぜひ「悠々として急げ 開高健 POPUP Store」に足を運んでみてはいかがだろうか?
■「悠々として急げ 開高健 POPUP Store」概要
会期:2024年10月26日(土)~11月4日(月・祝)
開場時間:13時-22時
会場:stacks bookstore
住所: 〒101-0051 東京都千代田区神田神保町1-41-1 三省堂第二ビル 1階