山で遭遇した目も耳も無い巨大な猿。車で逃げるも3時間後に追いつかれーー/右園死児報告④

文芸・カルチャー

公開日:2024/11/25

報告一二号

報告案件 右園宮
報告者 神谷修二(探偵)

報告三号『油絵』に描かれていた山野を、探偵が記憶だけを頼りに八年がかりで特定し た。場所は■■■■■■■■■。私有地だが土地所有者は永く海外住み。犯罪者が小屋を建て不法占有していたが、全員が原因不明の病に冒され床を這いずっていた。

探偵の通報により救助隊が駆けつけ対応。さらに犯罪者達の告白により、小屋の床下か ら多数の出土品が回収された。山野全体から掘り出されたもので、いずれも平安時代の物品と推定される。和鏡が多く、神仏や赤子が裏面に彫り込まれていた。

『う俗のみや』。いくつかの品にこの単語を含む彫り文字があり、有識者がかつての山野の名称か、その持ち主の名であるとした。右園死児(うぞのしにこ)との関連は不明だが、油絵の続報としてこの件は整理された。

<第5回に続く>

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