ある朝、鏡を見ると瞳が消失していた少女。原因は学校内のいじめだった/右園死児報告⑤

文芸・カルチャー

公開日:2024/11/26

報告一五号

報告案件 蛆主宿儺(うじぬすくな)
報告者 伊藤佳代子(いとうかよこ)

蛆主宿儺(うじぬすくな)という名の神仏が祀(まつ)られる山村からの報告。報告者は蛆主宿儺の社を管理する家系の者で、報告一二号『右園宮』にて言及された和鏡が蛆主宿儺の御神体の鏡と同一のものではないかと思い至った。

さらに報告者は蛆主宿儺と右園死児(うぞのしにこ)の音の近似性にも気づき、どちらかの名称がなまって相手方に近い音に変貌した可能性をも通報した。軍調査班が現地に赴(おもむ)き、御神体を調べたところ『う俗のみや』の彫り文字が確認されたため、これを押収した。

しかし蛆主宿儺の御神体を持ち帰る際、武装した村人達に襲撃され数名が死傷、報告者を殺害されてしまった。応援要請を受けて数時間後に後続班が到着、村人達を排除したが、救出できた調査員は一名のみであった。

蛆主宿儺の御神体は右園死児として回収され、右園死児のルーツ研究の資料とされた。なおこの報告は最終的には救助された調査班員、冴島 将吾(さえじましょうご)により完成されたが、本人の希望により報告者の名義と体裁は第一通報者のものとなっている。

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