LINEのメッセージが1画面で終わらない男はブラック彼氏認定? 事故物件男は見分けられる?

恋愛・結婚

更新日:2016/3/14


『ブラック彼氏 恋愛と結婚で失敗しない50のポイント』(堀井亜生/毎日新聞出版)

 ブラック彼氏とは、「一見すると高スペックなのに、結婚した後でとんでもない事故物件だったことが発覚してしまう男性」のことだ。

 「付き合いが長いから」「同棲歴が長いから」といっても、安心はできない。相手の両親、親戚、その他金銭的な面で、どうしても結婚してからしか分からないことも多いものだ。

 ブラック彼氏と結婚してしまったら、あなたの将来は好ましくない方向へと進んでしまうかもしれない。

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 『ブラック彼氏 恋愛と結婚で失敗しない50のポイント』(堀井亜生/毎日新聞出版)は、これまで1500件以上の離婚や婚約破棄などの男女の問題に端を発する事件を取り扱ってきた弁護士が見て、感じたブラック彼氏の「共通項」をまとめた一冊である。

 あなたの彼氏がブラックかどうか、判断するためのチェック項目があるのだが、それは一見すると「偏見」に思えるかもしれない。だが、数多くの男女のいさかいを扱ってきた筆者は、「実際に多くの事案に共通している」「偏見も集まれば『統計』になる」と述べている。

 実際読んでみても、これは一女性が感覚で書いた、男性への偏見の書籍ではないと感じた。

 では、ブラック彼氏とはどんなものなのか。

(1)隠れモラハラ系……人として小さく、自己の価値観を女性に押し付けるタイプ。
(2)隠れ浮気系……特段かっこいいわけではないのに、ためらいなく浮気するタイプ。
(3)隠れマザコン系……一見自立しているように見えて、母親依存がひどいタイプ
(4)隠れドケチ系……高収入なはずなのに、コスパを重視。お金を使わないことに命をかけるタイプ。
(5)隠れDV系……優しそうに見えて、結婚後に独占欲から暴力をふるうようになるタ
イプ。

 以上の5つのタイプの見分け方の一例として、「メールやLINEでチェックする」方法がある。

 まず、(1)隠れモラハラ系は「LINEのメッセージが1画面で終わらない男」。メールもやたら長く、電話も切りたがらない。そんな男は他者への依存度が強く、「自分の言いたいことを言えるかどうかが最重要。相手が理解できるかどうかは二の次」なのだとか。「相手が読みにくいかな?」という配慮がある男性なら、日常会話で長文のメールは中々送らないらしい。

 (2)隠れ浮気系は「メールの返信が早くて、スタンプや絵文字が多い男」。メールの返信が早く、とてもマメなところが特徴。絵文字を使うことで「ニュアンス」で会話をしてくる。例えば「私のこと好き?」と聞かれ、「(^^)」などで返し、「好き」と明言しないが、相手には好きと言われているような気持ちにさせるとか。確かに好きとは言われていないが、そう思ってしまう。

 (3)隠れマザコン系は「母親と頻繁にメールやLINEをする男」。これは付き合っていても「おかしい」と思いそうだが、そのメールに中身がないものだったら決定的かもしれない。また、自分の母親を、ことさらに良い母親だとアピールしてきたり、レストランでメニュー選びに時間のかかったりする男もあやしいらしい。

 (4)隠れドケチ系は「メールが長くて句読点や改行のない男」。モラハラ系もメール長文系だったが、ドケチ系は「仕事のメールや会社の資料のような事務的な文体なのが特徴」らしい。少しでも損をしたくないために、一回のメールで細かく記述し、「時短」で用件を済ましたいということかもしれない。誕生日のプレゼントにネックレスを贈る男性も多いのだとか。

 (5)隠れDV系は「既読スルーが許せない男」「メールの相手が男か女か気にする男」。隠れDV系はとにかく独占欲が強い。既読スルーをされると「彼女の気持ちが自分以外の誰かに向いているのではないか」と不安になり、その怒りを相手に暴力という形でぶつけてしまうそうだ。「妻は自分の所有物」と考え、いかに周囲から断絶するかを考えている恐ろしい男なのだ。

 さて、そんなブラック彼氏と結婚しないようにするためにはどうしたらいいのか。

 本書では結婚する前、後の対処法まで載せてくれている。一番安全なのは「周囲の意見に耳を貸そう」というアドバイスではないかと思う。

 どうしてブラック彼氏と付き合い、結婚までしてしまうのか。それは相手に好意を持っているからだ。そうなると相手の悪いところも良く見えたり、見て見ぬフリをしてしまったりする。自分だけで判断出来ないことが多い。そこで、冷静な周囲の意見を大切にするのが一番良い方法だと思う。

 「彼のことは私が一番知ってるわ」なんて思わずに、経験を積んだ両親や、彼の「恋人に対する接し方」以外も知っている友人、または親戚でもいい。とにかく彼を色々な人に紹介してみて、あまり芳しくない反応が返ってきたら、考え直してみるのも一つの手だろう。

 ブラック彼氏につかまり、不穏な結婚生活を送る前に、まずは本書のチェック項目で彼氏のことを違う視点から見てみるのはいかがだろうか。

文=雨野裾