81歳でフォロワー数5万8000人超!人生の真実が詰まった名言ツイートがついに書籍化!

文芸・カルチャー

更新日:2017/11/16

人の言葉には、その人の経験が宿る。経験豊かな人が発する言葉には確かな重みと温かさが感じられる。1934年生まれ、御年81歳のミゾイキクコさんのTwitterアカウント(@kikutomatu)が人気を得ているのも、彼女だからこそ発せられる言葉に多くの人の心が揺り動かされたためだろう。2010年1月から開始されたミゾイさんのTwitterアカウントは、現在フォロワー数5万8000人超。幼き日々から現在に至るまでの人々の価値観の変遷や、戦争中の経験、敗戦後の暮らし、高齢者問題などについてのつぶやきは、そのひとつひとつが輝いている。

そんな彼女の名言が『何がいいかなんて終わってみないとわかりません。』(KADOKAWA)という1冊の本にまとめられた。Twitterでのツイート以外にこの本では、各章に、著者からのメッセージが挿入され、ミゾイさんの伝えたい思いがより深く伝わってくる。ページをめくれば、味わいある言葉の数々に思わず背筋が伸びるような心持ちになる。

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あれこれ人を選ぶ人、自分も選ばれていることを知らない

自分の人生、他人をあてにして完結しようとしても無理です

攻撃すれば、反撃にあう。これは当たり前のことです。だからそういうことは呟きたくない

80代では珍しく、インターネットを使いこなし、日々、11台のPCやタブレットを駆使しているというミゾイさん。2010年に電通と東京大学大学院が立ち上げた「デジタル・ラボ」のアドバイザーも務めたスーパーウーマンの彼女の言葉には、強く生きるためのヒントが詰め込まれている。彼女は、「大人には自立して欲しい」と語る。自立とは、何か物事が自分でできるだけでなく、精神的な部分も大きい。一番には、確たる自分を持つこと。自分のない人は、愚痴を言ったり、世迷言を言ったり、他人を批判しがちだが、自分を持つことができれば、状況は変わっていく。自分を持つことができれば、自分を大切にすることができるし、他人のことを認めることもできるのだ。

自分だけ理想の人を望んでも、自分がどういう人か考えなくては話になりません。自分との比較で考えなくてはダメ。自分を棚に上げて、夫だけ採点していては。自分が最高と思うような男は、自分を選ばなかろうと考えなくては

男もやはり顔ですね。心は見えない。でも顔に出ます。年とともにいい顔になる男、年とともに悪い顔になる男がいます。心が顔に出て、信頼できる顔、できない顔になる。自分の顔に責任感が滲む。そういう男がいい男。頭の空っぽな男はいい顔にはなりませんね

特に第3章「男と女、そして家族」に書かれた言葉は、恋愛や結婚に悩む女性たちの心に響き渡りそうだ。何かにつけてはすぐに弱音を吐き、愚痴を言ってしまう態度がいかに浅はかだったのか、反省させられることだろう。

紹介した以外にも、この本には、81歳のミゾイさんだからこそ発せられる名言の数々が載せられている。ふと人生に行き詰まりを感じた時、どうしたらいいのか? わからなくなった時、この言葉たちは、アナタの道を温かく照らしてくれそう。ミゾイキクコさんの言葉には、人生の真実が詰まっている。

文=アサトーミナミ

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