ユル~い冒険者が世界を救う!? ギャグ満載の4コマRPGマンガ『ブレイブフロンティア ハルトの召喚日記』に癒やされる!

マンガ

更新日:2016/2/15


『ブレイブフロンティア ハルトの召喚日記』(サンジョウキイロ/コミックスマート/KADOKAWA)

 代わり映えのしない毎日に、ふとウンザリすることはないだろうか。そんなときに異世界の扉が開き、美少女から「世界を救って!」などとお願いされたら、誰でもホイホイついて行ってしまうに違いない。

 しかし、ひどく疲れているときは「命の駆け引き」みたいなハードな冒険は、正直ちょっと遠慮したい。たまにはひたすらユルく、まったりと楽しめる冒険があってもいいだろう。そして、そんな“癒しの冒険”体感できるのが、サンジョウキイロの4コマ冒険ギャグマンガ『ブレイブフロンティア ハルトの召喚日記』(サンジョウキイロ/コミックスマート/KADOKAWA)だ。

 原作は600万ダウンロードを突破した、大人気のスマホゲーム『ブレイブフロンティア』。ドット絵の美しさと、壮大な世界観を楽しめる本格派RPGだ。ゲームではプレイヤーが主人公だが、マンガでは新米召喚師・ハルトを中心に、壮大な物語が展開していく。気になるあらすじをザックリと紹介しよう。

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 作品の舞台は、幻の大地グランガイア。そこで「四堕神」と呼ばれる悪しき神々が勢力争いを始めたため、世界は戦渦に包まれてしまう。すると、その状況を憂いた封神・ルシウスによって、選ばれた人間たちが次々とグランガイアを救うべく召致されてきた。まだ少年のハルトも新米召喚師として、見習い女神のミンティや、自身が初めて召喚したスカルキングらと共に、冒険の旅に出発するが……!?

 ここで作品のポイントとなるのが、ハルトたちの“テキトーさ”。一行はまず「炎風の洞窟」を目指すことになるが、そこが危険だと悟ったハルトは、いきなり冒険を拒否。ミンティが「活躍して有名になるチャンスですぅ!」と炊きつけるも、ハルトは「ミンティは山火事の恐ろしさを知らないんだ!」と逆ギレして断固として動かない。結局、なんやかんやで一行は先に進んでいくが、彼らの道中は終始こういったユルいやり取りの連続なのだ。

 他にも個性豊かなキャラクターが多数登場するも、彼らのやり取りも自由奔放でお気楽そのもの。まるで「世界に危機など訪れてない」かのようにストーリーが進んでいく様は実に面白く、ついつい癒されてしまう。

 ちなみに1巻のラストには、ハルトたちの敵である四堕神の1人・マクスウェルと、その片腕らしき少女が登場するが、彼女たちはとてもシリアス一辺倒だ。2月15日に発売される2巻では冒頭からその少女と戦うことになるのだが、ユルい冒険をしてきたハルトたちが、シリアス勢をどう攻略していくのかには大いに注目したいところ。

 2巻ではさらに、ハルトの同郷の兄貴分・カルや、気の強い女召喚師・セリアも一行に加わってますますカオス度が増してくる。先が読めないハルトの冒険に、今後も目が離せない。

文=西山大樹(清談社)

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