大人気少女マンガ『ちはやふる』ついに映画化! 広瀬すずが“かるた”少女を演じる青春ストーリー

マンガ

公開日:2016/3/5

 しん、と静まり返った部屋に響く百人一首の上の句を読む声。その「音」に瞬時に反応し、畳の上に置かれた下の句が書かれた取り札を狙う鋭い音が交錯する――そこには冷静な判断力と記憶力、勝負の駆け引き、そして熱くたぎる情熱と、目にも留まらぬ早業が!

 文化系、だけど中身は結構体育会系な「競技かるた」に魅せられた高校生たちの活躍と成長を描く、2007年から『BE・LOVE』に連載中の漫画『ちはやふる』(末次由紀/講談社)。2009年には「マンガ大賞」を受賞、そして2010年には『このマンガがすごい!』オンナ編で1位を獲得し、テレビアニメ化もされた人気作が、ついに映画化、しかも二部作が連続公開されることになった。

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 主演は昨年から今年にかけて数々の映画賞新人賞を受賞した人気・実力ともにNo.1若手女優・広瀬すず。共演は『日々ロック』『映画 ビリギャル』など数多くの映画やドラマに出演する若手ホープの野村周平、『劇場版 仮面ライダードライブ サプライズ・フューチャー』などに出演し、2016年ブレイク必至の真剣佑、ドラマ『あまちゃん』で注目を集めた松岡茉優、さらに上白石萌音、矢本悠馬、森永悠希、清水尋也といった若手の実力派が出演、そして松田美由紀、國村隼らベテランが脇を固めている。また『タイヨウのうた』で監督デビューし、『カノジョは嘘を愛しすぎてる』でも話題を集めた、青春作品に定評のある小泉徳宏が監督・脚本を務めている。

 物語は主人公の綾瀬千早が小学6年生のときから始まる。千早は姉・千歳が日本一のモデルになることを夢にしていたが、福井県から転校してきた綿谷新に「自分のことでないと夢にしたらあかん」と言われてしまう。その後、新から手ほどきを受けた競技かるたに夢中になり、さらに自分の名前が入っている在原業平の「ちはやぶる神代も聞かず龍田川からくれなゐに水くくるとは」という歌に魅せられ、かるた日本一である「クイーン」になることを目標とする。新をいじめていた同級生の真島太一とのかるた勝負に勝った千早はチームを結成して大会に参加、ずっと3人で続けようというが、新は福井へ帰らねばならず、太一は私立中学へ進学し、別れ別れになってしまう。

 3年後。かるたを続けていればまた会える――そう思い続けていた千早は高校1年になり、同じ都立瑞沢高校へ進学することになった太一を巻き込んで「かるた部」を創部するため奮闘。仲間を集め、滋賀県の近江神宮で開催される全国大会出場を目指す。それは福井に帰ってしまった新と再会するためだった。しかし久しぶりに電話をした新からは意外な言葉が……。

 3月11日には最新31巻が発売される『ちはやふる』、原作コミックスでは千早たちは高校3年となり、後輩も入部して充実…のはずが、恋のゴタゴタやそれにまつわる騒動でかるたに集中できなくなるなど問題が勃発。高校最後の夏の大会、千早のクイーンを目指す戦い、そして恋の行方などなど、まだまだ目が離せない熱い展開が続く。

 かるた部創立メンバーである大江奏(「呉服の大江」の娘)の提案で、試合では袴を着用するのが瑞沢高校競技かるた部の決まり。そのため、公開前から俳優たちの和服姿も話題となっている映画『ちはやふる』は、1秒間に1000コマ撮影するハイスピードカメラを使用するなど、札が飛ぶシーンまでもリアルに映像化している。

 映画『ちはやふる』は3月19日(土)に「上の句」、4月29日(金・祝)に「下の句」が二部作連続公開される。

文=成田全(ナリタタモツ)

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