切り干し大根がシャキシャキに!“ヨーグルト”で乾物を戻せば栄養価はさらにUP!【作ってみた】

食・料理

公開日:2016/3/10

 切り干し大根、干ししいたけ、高野豆腐と言った乾物は、高い栄養価だけでなく、保存性も高いことから、最近では非常食としても注目が高まっています。そんな乾物ですが、弱点のひとつに、水で戻した際に、カリウムやビタミンB群など水溶性の栄養素や、もともとの乾物の風味やおいしさが溶け出してしまうと言われていました。でも、この乾物の栄養素をそのまま全部摂取できると注目されているのが、“ヨーグルト”に漬けて戻す方法。その理由として、

(1)ヨーグルトに含まれるホエー(水分)によって戻るので、乾物とヨーグルトに含まれるカルシウム、食物繊維、鉄と言った、特に女性に嬉しい栄養素やおいしさを全て取り入れることができる
(2)食感も良くなり、乾物特有のひなたくささが気にならなくなり、食べやすくなる
(3)善玉菌を増やす乳酸菌と食物繊維を含むので、ダブルの効果で腸内環境を整えてくれる

という3つの利点があるからです。そんなパワーを料理に上手く活用した『ヨーグルトでもどす乾物レシピ 簡単でおいしい ヨーグルトでもどす乾物レシピ』(NHK出版)が発売されました。ここでは、切り干し大根、煮干し、ドライフルーツ、高野豆腐といったメジャーな乾物を、ヨーグルトで戻したことで新たに生まれた魅力を活かしたレシピが27品紹介されています。今回はこの中から、ヨーグルトで戻した切り干し大根を使った新感覚料理2品を実際に作ってみました。

1、シャキシャキした食感がたまらない!
「切り干し大根のマスタード風味サラダ」(P.16)

 切り干し大根とヨーグルトを保存容器に入れてよく混ぜ、冷蔵庫で8時間ほどかけて戻します。これに、ハム、貝割れ菜、プレーンヨーグルト、粒マスタード、塩こしょうを加えて和えれば完成です。

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 切り干し大根はヨーグルトで戻すことで、シャキシャキっとした歯ごたえになり、うまみが増します。そこにさらにヨーグルトを加えることで、口当たりがよくなり、マスタードの辛みが良いアクセントになって、お酒のつまみにもなりそうな和風サラダになりました。

2、ダブルの発酵パワーが摂れる!
「切り干し大根の納豆あえ」(P.17)

 1と同様に戻した切り干し大根を細かく刻み、納豆とよく混ぜ、しょうゆで味を整えます。これをご飯の上にのせ、最後に細ねぎを散らせば完成です。

 こちらはヨーグルトと納豆という、ダブルの発酵食品を使った、いかにも体に良さそうなレシピです。ねばねばな納豆に、シャキシャキした切り干し大根が絡んで、口の中に入れるといろいろな食感があって楽しい! 栄養満点な上、ご飯も進むので、バワーをつけたい朝食にぴったりな一品です。

 ちなみに、切り干し大根には食物繊維、カリウム、鉄といった成分のほか、カルシウムの含有量も多いので、ヨーグルトで戻すとダブルで摂取出来ることになります。特に日本人女性は、カルシウム不足による骨粗しょう症などが心配されているので、積極的に摂っていきたい組み合わせです。

 

乾物をもっと美味しく楽しんで欲しい!
乾物と言えば、地味で、古くさく、戻すのが面倒といったネガティブなイメージを持つ人も多いと思います。でも、こうやってヨーグルトで戻すだけで、今までとは違う乾物の味や食感と出会え、さらには全ての栄養素を余すことなく摂れるということで、これは試さない訳にはいけません。ぜひ乾物の魅力を再発見し、身近な食材としてどんどん活用していって欲しいものです。

文=JUNKO