死してなお根強い人気を誇る天才イラストレーター・中原淳一の世界を「季節」をテーマに再構成!

文芸・カルチャー

更新日:2017/11/15

 『それいゆ』『ひまわり』などで活躍した天才イラストレーター“中原淳一”の画集『中原淳一 四季のイラストレーション』が2016年4月6日(水)に発売される。

 若干18歳で作ったフランス人形が認められ、東京の百貨店で個展を開催。それをきっかけに、雑誌『少女の友』の挿絵、口絵、表紙絵、付録等を手掛け、瞬く間に一世を風靡する人気画家となった中原。第二次世界大戦後は、女性に夢と希望を与え、賢く美しい女性になってほしいとの理想に燃え、自身で雑誌『それいゆ』(1946年)『ひまわり』(1947年)『ジュニアそれいゆ』(1954年)『女の部屋』(1970年)を相次いで創刊。編集長として女性誌の基礎を作っただけでなく、イラストレーター、ファッションデザイナー、スタイリスト、インテリアデザイナーなど多彩な才能を発揮し、その全ての分野において現代につながる先駆的な存在となった。

 1958年に病に倒れ、長い療養生活の後、70歳で逝去したものの、現在も全国各地でイベントが開催されるなど、死してなお根強い人気を誇っている。

advertisement

画集『中原淳一 四季のイラストレーション』では、これまでに中原が手掛けてきた膨大な作品の中から、季節に関するイラストと文章を選りすぐってオールカラーで80点以上を掲載! ハードカバーのかわいい装丁でギフトにも最適な一冊だ。

日本を代表する挿絵画家“宇野亞喜良”は、「ぼくが女の子を描くのが好きなのは中原淳一さんのせいです」とコメントを寄せている。

少年雑誌の『少年クラブ』や『少年』を購読していたけれど、妹の『ひまわり』から『それいゆ』『ジュニアそれいゆ』をも愛読しました。川端康成や芹沢光治良、内村直也もここで読みました。鈴木悦郎や長沢節、内藤ルネ、村上芳正という人たちのillustrationもここで見たのです。フリルも、フリンジも、レースもアップリケも、ブーケも、コサージュも女の子の周辺の好みも、すべて中原さんの影響です。女性たちは中原淳一さんの描く大きな瞳の窓から、輝くばかりの少女の世界に入り込んでゆくのです。宇野亞喜良

■『中原淳一 四季のイラストレーション
著:中原淳一
価格:1,800円(+税)
発売日:2016年4月6日(水)
仕様:B5変型判/96ページ/オールカラー/ハードカバー
発売:リットーミュージック
発行:立東舎

※掲載内容は変更になる場合がございます。