激しいタイピング音を立てる同僚の本音とは? 仕事や人間関係が99%上手くいく心理テクニック
公開日:2016/5/13
頑固な上司に、話の通じない部下、気の合わない同僚、日に日に何を考えているのか分からなくなってくる恋人……そんな人間関係に毎日イライラしている方は、本書をぜひとも読んでほしい。『10秒で相手を見抜く&操る心理術サクッとノート』(神岡真司:監修/永岡書店)は、ビジネス心理研究家の神岡真司氏が「仕事も人づきあいも99%上手くいく!」、役に立つ超実践的な心理術を大公開している一冊だ。
仕事の目標達成や人間関係の改善に役立つ200以上もの心理術を紹介しています。相手の本音を見抜く、自分の思い通りに人を操る、好感度を高める……etc.いざというときにあなたを助けてくれる、即効性のあるテクニックが満載です。
この紹介文にビビッときたなら、一読の価値があるはずだ。それでは、実際の心理術をちょこっとだけ紹介してみよう。
まず、「相手の本音を知りたい」とき。
時々、タイピング音がやたらうるさい同僚(上司、部下)はいないだろうか。エンターキーを押す時なんて、もう「バチーン!」と壊れるんじゃないかと思うほど。その「本音」を知らなければ、「うるさいな」とイライラするだけで終わってしまう。しかし実は、「激しいタイピング音」は「頑張っている自分へのエール」なのだとか。「自分が頑張っていることを認識したい」という強い想いが、タイピング音につながっているらしい。だから「この人、頑張ってるんだなぁ~」と大きな心で、微笑ましく眺めてあげれば、自分のイライラも治まるのではないだろうか。
今度は「相手を操る心理術」から。
例えば「頑固すぎる人の態度を改めさせたい」とき。何を言っても自分のやり方を貫こうとする上司は、チームに一人はいるものだ。「もっと柔軟に考えてほしいのに」「それで失敗したら、責任はチームの連帯になるだろ……」とイライラ。そんな相手には、真っ向から反対意見を述べてしまうと関係がこじれてしまう危険性があるので、むしろ「こだわりを評価する姿勢を示し、関係を構築する」ことが大切。頑固で強情なタイプほど、こだわりを評価してくれる「理解者」には心を開くもの。まずは相手に話を聞いてもらえる関係を構築してから、少しずつやり方を変えてもらえるように相談していくのが、遠回りに見えて一番の近道なのだ。
また「周囲からの評価を高めたい」とき。
「プライミング効果で前向きなイメージを刷り込む」のがいい。例えば、上司に資料整理を頼まれた際、時間がギリギリなってしまったとする。「遅くなってしまい、申し訳ありません」など、ネガティブな言葉を言ってしまう場合が多いのではないだろうか。そんな時、「見やすいように改善しておきました」など前向きな言葉を使うと、相手がその資料を見た時、「見やすくなっている」と感じるのだとか。こういった暗示効果のことを「プライミング効果」という(=最初に与えられた記憶が、あとあとのことに影響を及ぼすこと)。
謝罪の言葉が必要なときはもちろんあるが、そうでない場合にもつい「すみません」「遅くなりました」など、謙遜してしまう人は相手に良くない先入観を与えていることになってしまう。プライミング効果を期待して、前向きな発言を心がけることで、自分の評価は上がるはずだ。
最後に「感情をコントロールする心理術」から。
ストレスの多い現代社会。どうしても気分が落ち込む、イライラしてしまうといった心の不調をどうやって改善していくか。「『何とかなるだろう』の口癖で、心の好調が維持できる」そう。根拠はなくても「大丈夫!」「何とかなる!」と思い込むことが大切である。悩みが深みにはまり、抜け出せなくなるくらいなら、ポジティブになった方が断然マシなのだ。そうして心を前向きにすることで、問題解決への糸口をも見つけやすくなるだろう。
以上、紹介できたのは、ほんの一部。人の心理を知っているか否かの違いで、考え方や心の持ち様も大きく変わってくるもの。雑学としても面白いので、オススメしたい。
文=雨野裾