「挙動不審なブス」だった著者も結婚できた! 無理せず、たった一人と「マッチング」する方法とは?

恋愛・結婚

公開日:2016/5/18


『オクテ女子のための恋愛基礎講座(幻冬舎文庫)』(アルテイシア/幻冬舎文庫)

 老いも若きも男女も問わず、ビックリするくらい沢山 の人たちが「恋愛したい」「結婚したい」と口にしたり懊悩(おうのう)したり祈ったり捨て鉢になったりの現代だが、特に悩みが深いのが女というもの。

 それもガツガツいけない、見た目も性格も良くて、コミュニケーション能力も教養もある、ひと昔前なら「いいお嫁さんになるわね~」と言われただろう堅実な女の子。

 そんな奥ゆかしくも恋愛に苦手意識のある女性のために書かれたのが、『オクテ女子のための恋愛基礎講座(幻冬舎文庫)』(アルテイシア/幻冬舎文庫)である。

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 著者は今でこそ恋愛カウンセラーを名乗り最愛の夫と幸せに暮らしているが、もとは「挙動不審なブス」で恋愛の痛い失敗も数知れず。しかし並大抵でない挫折をあまた経験したからこそ「自分を無理に変えずに、ぴったりの『たった一人』を見つけるためのテクニック 」を見出し、本書ではそれらを惜しげもなく披露している。

 特に「小悪魔テク」に抵抗がある、女子校育ちで男子そのものが苦手、交際には至るがなぜか本命になれずセフレになりがち、元彼が忘れられない、高齢・処女・あるいはその両方…これらが思い当たる場合は必読だ。

欲しいのは1人の真の伴侶。たくさんの人にモテる必要はない!

 まず本書は冒頭から明快に言い切る。「モテとマッチングは別物です」。有象無象にチヤホヤされたい(モテたい)ならともかく、たった1人の本当のパートナーと出会って結ばれたい(最高のマッチングを実現したい)なら、モテとマッチングを混同せず、それぞれの目的に添った行動をとらなければいけないと言う。

 モテたいなら世の恋愛指南本が教えるモテ仕草やモテファッション、「合コンさしすせそ」の実行は不可欠だが、マッチングには それらは必ずしも機能しない。要は、無理なキャラ変えは不幸のもと。偽りの自分に好感を持たれても、長期的に仮面を被り続けるわけにいかないから双方が不幸になる確率が高いし、メンタルも病む。

 たとえばワンピースを着れば簡単に女性らしく見られるし、きれいになることで自信もつくし元気になる。そのあたりはモテの技術から取り入れつつも、一方でマッチングのためにはモテ技術ではタブー視される自分らしさの表現は大事だし、女性の個性を面白がる男性も一定数いると知っておくべきだそう。

 一生懸命自分でないものになろうとするのでなく、自分らしさを愛してくれる人と出会う行動をとるのが大事なのだ。

男性や幸福に「選ばれる」んじゃない、「選べる」女子になろう

 では具体的にどんな行動をとればいいのか。本書には「口説かれる心の準備をする」「性的な関係を妄想する」「単独行動する」「テンションを高くしすぎない」「良きアドバイザーを得る」「SNSやスピリチュアルを控える」「初対面の印象を劇的に変えるミラクルワードを知る」「狩場を変える」等々、とりあえずどれかはできそうな提案が山盛り。

 これらをコツコツ実行することで恋愛への構えが和らいで劣等感が薄れ、経験値が上がることで自分らしさが見えてくるという。つまり出会いを重ねる中で求める男性像や望む結婚生活がリアルに思い描けるようになるという仕組みだ。セフレになりがちの女子や不倫してしまったりする女子にも、その脱出法が示される。

 行動することで「自分はどうなりたいか」「私の幸せは何なのか」を見える化し、見えた目標を現実化する手段まで教える親切な一冊。女性が主体的に、運に任せず、「自分らしい幸せ」を見つけて選び取る知恵と技術が詰まっている。

 誰かが推奨する「幸福」じゃない、自分が納得するオリジナルな幸せを掴みたい。そう願うなら今すぐ手に取ってほしい。

文=青柳寧子