山本美月「アニメはプライベートで楽しんでいますが、深夜2時くらいの枠で、こっそり声優のお仕事もできたらいいな」
公開日:2016/6/6
「自分の好奇心のせいで、親友が“呪いのビデオ”を観てしまうところから『貞子vs伽椰子』のストーリーは始まります。佐津川愛美さん演じる親友の夏美は、迫り来る呪いの恐怖によってどんどん崩れていくんですが、私が演じた有里の心理の変容は、その演技に引っ張っていただいたという感があります」
有里が呪いと戦っていく核になるのは、親友を守りたいという思い。
「夏美の存在は、有里を演じるうえでとても大きかった。だからカメラが回っていないところでも、できるかぎり夏美役の佐津川さんとコミュニケーションを取り、関係性を築いていきました」
けっして出会ってはいけない2つの呪いが絡まる最恐ホラーのなかには、恐怖のみならず、時に楽しさが秘められている。呪いを解くために現れた安藤政信演じる霊媒師・経蔵と、その相棒である盲目の少女・珠緒(菊地麻衣)のテンポのいいやりとりはどこか可笑しみさえ連れてくる。
「あの2人にはどことなくアニメ感がありますね。この映画は怖いだけじゃない、さまざまな角度で楽しんでいただきたいです」
アニメといえば、山本さんは大のアニメマニアとしても知られている。そのセレクト法とは?
「まず、アニメ制作会社とかスタッフさん、キャストの方、作画、キャラクターデザインなど、事前情報を調べてから観るんです。高校の後半から、こうしたセレクトの仕方をしています」
今、観ているのは『キズナイーバー』。こちらはアニメ制作会社TRIGGERが手掛けているところからのセレクトだそう。
「TRIGGERのアニメーター・すしおさんの絵が大好きなんです。ビジュアルが一番のキーポイント。それから声優さんも。朴璐美さん、甲斐田ゆきさん、皆川純子さん、釘宮理恵さん、福原香織さんのファンです。私、女性が男の子の声を演じるのが好きなんです」
声優の仕事も興味はあるけれど、「アニメは趣味なので」と笑う。「でもオファーをいただいけたら挑戦してみたい」とも。
「深夜2時頃からのアニメでこっそり演りたいですね(笑)。アニメの魅力は現実逃避のできるところ。映画ともドラマとも違う、生身の人が絶対表現できない世界観に魅力を感じています」
(取材・文=河村道子 写真=冨永智子)
やまもと・みづき●1991年、福岡県生まれ。雑誌『CanCam』の専属モデルとして活躍する傍ら、2011年より女優としても活動を開始。出演作に映画『桐島、部活やめるってよ』『小野寺の弟、小野寺の姉』、ドラマ『64(ロクヨン)』など。今年は主演映画『少女』(10月8日)の公開も控える。
ヘアメイク=菊池かずみ スタイリング=津野真悟(impiger) 衣装協力=トップス1万4000円(ルシェルブルー/ルシェルブルーカスタマーサービス TEL03-3404-5370)、スカート6万円(アイレネ/ルシェルブルーカスタマーサービス TEL03-3404-5370)、
パンプス9万8000円(ジミー チュウ TEL03-5413-1150)、ピアス2万6000円(スタージュエリー/スタージュエリー表参道店 TEL03-5785-0201)、ブレスレット3万5000円(エル・エー・エイチ・ヴァンドーム青山/ヴァンドームヤマダ TEL03-3470-4061) ※全て税別
クールでイケメン、人を寄せ付けない佇まいから、全校生徒の羨望を集める高校生書道家・半田清。男女問わず、その“信者”は増殖中。だが、持ち前のネガティブ思考で、彼自身は“嫌われ者”だと思い込んでいて……思春期の勘違いが炸裂する青春ギャグマンガ。『ばらかもん』外伝ながら、すでにその枠を超えて暴走中!
映画『貞子vs伽椰子』
監督・脚本/白石晃士 出演/山本美月、玉城ティナ、佐津川愛美、田中美里、甲本雅裕、安藤政信 配給/KADOKAWA 6月18日(土)より全国公開
●観ると2日後に死ぬという“呪いのビデオ”を手にしてしまった女子大生・有里。足を踏み入れた者は生きて戻れない“呪いの家”に関わってしまった女子高生・鈴花。2つの呪いを解くために霊媒師・経蔵が立てた秘策──それは貞子と伽椰子を激突させる計画だった……。
(c)2016「貞子vs伽椰子」製作委員会