厭らしくない「コネづくり」の方法とは? 人を成長させる本当のコネづくりに取り組もう
公開日:2016/6/6
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“コネ”はないより持っていた方が良い。これは誰もが感じることだろう。だがご存じのように、人脈は簡単に築けるものではない。ましてやイザというときに自分を助けてくれる人なんて、そうそう現れてはこない。それにいつ仕事に役に立つかも分からない。
それでもコネづくりにいそしむべきか?
PRディレクターの川下和彦氏の答えは「YES」だ。コネづくりとは、あなたの人生を豊かにする活動であると。
コネというと、イヤラシイさを感じる人も多いだろう。なぜなら自らの欲望を叶えるために、人様を利用しようとするのだから。
だがそんな心配は無用だ。なぜなら、“コネ”道はそんな浅はかな動機では歩むことはできない。自分の生き様を表すくらい深く険しい。
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川下氏は著書『コネ持ち父さん コネなし父さん 仕事で成果を出す人間関係の築き方』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)のなかで熱く語る。コネをつくるとは、「人を成長させ、代わりの効かない人間へと格上げしてくれる」と。
欲を手放せば人はついてくる
コネづくりで失敗するのは、「コネをつくりたい」との欲望が前面に出すぎているからだ。あなたはコネをつくって何をしたいのか?
大方は「仕事に活かす」ためだろう。だが、人は利己的な目的のために手を貸そうとするだろうか。利用されるなんてまっぴらゴメンだ。
一方で、「誰かのためになりたい」「社会を良くしたい」などの場合はどうだろうか。不思議と応援してあげたくなるだろう。川下氏いわく、この製品を買ってほしい、有名人を紹介してほしいの「クレクレ星人」ではいっこうに人と深い関係を築くことはできないと。コネを築くには「『利他の精神』で人の役に立つコネクションをつくるべし」。
利他ってなんだ? 貧困をなくしたいとか、ダイバーシティ社会を実現しようとか……?? そう難しく考える必要はない。あらゆるビジネスの基本は「人助け」だ。需要があるからビジネスは役立つ。そしてそれは誰かの思いを満たしている。素直に自分が今の会社に入社したときの動機を思い出してほしい。なぜその業種のその職種を目指したのか。
あなたの志しを同じにする人がいるなら、より短時間により深く太い関係を築くことができるだろう。
コネづくりは自分を成長させる
この本で語る「コネ持ち父さん」になるには、時間がかかる。まずは「人のため」に撤するべきだと。多くの人の信頼を得るのはそんな簡単なことではない。けれど、結果は必ずあとから付いてくる。その上で、知っておきたいのが、「人が仕事をする上での三大欲求」だ。「貢献欲」「達成欲」「成長欲」。この三大欲求は、コネづくりの活動をしていると、必然的に満たされてくるという。
特に「成長欲」。川下氏はこの恩恵をコネづくりから得たという。
各界の第一線で活躍するような方々との出会いに恵まれました。それと同時に、世間で一流と言われる人が並々ならぬ努力をしてきたことを知らされるたびに自分は圧倒的に努力が足りないという現実をつきつけられたものです
社外の人と触れあうことは、自分を切磋琢磨する原動力にもなったと。
終身雇用が当たり前ではなくなっている現代、あなたはどれくらい成長できているだろうか。社外でも通用する実力を付けられているか。また定年後の長い人生をどう生きるか目処は立っているだろうか。
ノルマを達成したいとか、転職したいとか、そんな小さなことではなく、良き人生を生きるためにコネづくりにぜひ取り組んでいただきたい。では具体的にどう一歩を踏み出すべきか。人的ネットワークの基本的考え方、講演会での名刺交換のタイミング、パーティーでの振る舞い方など、実践術はぜひ本書を参考にしてもらいたい。
ビジネスパーソン向けだが、すでにリタイヤした人、主婦でも参考になるはずだ。「コネ持ち父さん」になれば、「金持ち父さん」にも勝る資産家になれるかもしれない。
文=武藤徉子