「英語が苦手」「TOEICのスコアをあげたい」人向け! 3ヶ月半で6万部売れた、驚異の英語本
更新日:2017/11/15
2016年1月27日に発売されてから、4月15日までのわずか3カ月弱。その間に6万部も売れたすごい本が登場した。それは『中学・高校6年分の英語が10日間で身につく本』(長沢寿夫/明日香出版社)である。
著者の長沢氏は、英語一筋35年。これまでも「中学3年分の英語を3週間でマスターできる本」(明日香出版社)をはじめ、著書は累計263万部を突破。今回、「中学・高校6年分」を「10日間」という短い間で、凝縮した内容がヒットしている。
英語本は数々販売されている。それこそ「中学・高校6年分」をまとめた書籍は今、数多く出版されブームだ。だが6年間もかけて学ぶものを、たった10日で復習できるなんて、そんな簡単なことなのだろうか?
長沢氏はこう述べる。
高校で新しく習う英文法は「関係副詞」・「分子構造」・「仮定法」だけなので、高校英語のハードルは高くない。
TOEICの文法問題では「高校2年レベルの文法力が必要」。
つまり、ほとんどの英文法は中学の3年間に習得しているのだ。復習する内容が中学英語なら恐るるに足らず。だが数ある英語学習本のなかでも、なぜ長沢氏が支持されているのだろうか。
■英語の特徴をズバリ言い当てている
なぜ長沢氏の英語書が売れるのか。それは「長沢式英語6大法則」など、文法を独自の言葉で解釈しているところではないだろうか。
例えば「カ、トンボ、ツバメの法則」。
同じ種類の言葉が2つ以上続くときは、「小さい物から大きい物に並べる」。蚊もトンボもツバメも同じ生き物。これらが一つの文章に出るときは、小さい「蚊」から記述すればよい。
私は昨日の午後3時に英語を勉強しました。
「昨日の」「午後」「3時」にと3つとも「同じ種類=とき」を表す単語がある。これを大きさ(長さ)で並べると、次の順である。
「3時」→「午後」→「昨日」
I studied English at three in the afternoon yesterday.
また「英語は動詞を大切にして、日本語は名詞を大切にする」。この考え方も英語の特徴をシンプルに捉えている。
英語を 話す speak English
名詞 動詞 動詞 名詞
英語を話すとき、言葉がつかえてしまうのは、この日本語とは真逆の語順にある。日本語で「名詞+動詞」の順に並んでいるのは、日本語は「名詞」を大切にしているから。一方、英語では「動詞+名詞」の順。これは「動詞」を大切にしているからと解く。
このような英語の特徴を、分かりやすい言葉で解説してくれているのだ。また使い分けがイマイチわからない名詞の「単数形・複数形」。これも「数えられない名詞は容器に入れてしまう」と目ウロコの言葉を記している。
水やミルク、コーヒーのような数えられないものは、
「a glass of water / milk」「a cup of coffee」というように。
要点をズバリ言い表しているところが評価されているのだろう。
■巻末にはすごいサービスが付いている!
さらにこの本のすごいところは、長沢氏に直接質問ができてしまう点にある。本書を読んでも分からなかった場合、巻末に付いている「質問券」に疑問を記入しFAXや郵送すると、丁寧にフォローしてくれるという。
なんという親切心なのだろう。普段は塾での教鞭と執筆で忙しいにもかかわらず、ここまでの親切心を発揮しているのはなぜか。それは自身が「やり直し英語の第一人者」と語るように苦労して英語を身につけた経験があるからだ。
長沢氏が、英語の家庭教師を始めるにあたり、塾・英会話学院・個人教授など約30人の先生に英語を教わったが、最後は「自分なり」の方法を編み出すにいたっている。その結果、1986年には旺文社『ハイトップ 英和辞典』の執筆協力、そして1992年には旺文社『ハイトップ和英辞典』の執筆・校正を手掛けるまでになった。
英語を見るのもおっくうだ。そんな人こそぜひこの本を手に取って見るべし。今までの「なぜ?」「わからない」が、簡潔に言い表されているだろう。まず10日間という期間限定で取り組むのもありだ。長沢氏が見つけたキャッチーな法則で英語の勘を取り戻そう。
文=武藤徉子