「女性の笑顔を信用するな」男性には読んでほしくない?悪用厳禁の恋愛本!
公開日:2016/6/14
男性に好みのタイプを聞くと、必ず挙がるのが「笑顔の女性」。美人でなくとも、ニコニコしていればモテる。どうしてこうも男性は女性の笑顔に弱いのか、ずっと疑問に思っていたのだが、とある恋愛本を読んで合点がいった。男性は、女性の笑顔を“好意”だと受け取っているのだ。…いやいや、そんなことはまったくないのに。女性はつらいときでも、退屈なときでも、もちろん楽しいときでも、平等に笑顔になれる生き物だ。
私が手に取った恋愛本とは、『すごい!モテ方』(内藤誼人/廣済堂出版)。心理学者である著者が、男性向けに書いたモテるための本だ。本書を読むと、女性からすればごく当たり前のことを、男性はいかに分かっていないのかが、よく分かる。例えば、著者は女性からのメールについて、こう述べる。
女性は、気になる男性に対しては、【1・自分から 2・かなりの頻度で 3・かなりの文章量の多さで 4・かなり凝った】メールを送ってくるはずだ。
男性は、気になる彼女からメールがこなかったり、そっけなかったりすると、「駆け引きしてるんだな、もう!」なんて思ったりするのだろうか。…断じて、否である。もちろん、駆け引きをする小悪魔もいるだろうが、多くの女性は、好きな男性にはメールを送りたくて送りたくて仕方がない。そしてそんな気持ちが文面から溢れ出てしまうものだ。ちなみに補足すると、SNSの「いいね」は大して意味はない。
そして女性の私でも気づかなかったが、「言われてみれば確かに!」と膝を打った女性心理も盛り込まれている。「女性は、口癖のように『NO!』を言う」――。女性を食事に誘って、「今週はちょっと…」と言われると、男性はすぐにダメだと諦めてしまう。しかし著者はこう分析する。
女性は、ホンネとしては「YES」でも、なんとなく「NO」と言ってしまう場合というのが、けっこう多い。
なぜ「NO」と言ってしまうかというと、アメリカの研究結果によると、「軽い女だと思われたくないから」が90.0%、「じらすことで、もっと自分に気を引きたいから」が75.7%、「相手の気持ちがはっきりとわからないから」が61.4%だそうだ。めんどくさい女心ではあるが、知っておくと、女性に断られたときに簡単に諦めることなく、デートにこぎつけることができるかも知れない。私自身、男性に誘われても片っ端から断ってしまう。「好きでもない男性とデートするなんてふしだら」という無駄な貞操観念によるものだが、断っても何度も何度も誘ってくる男性とは、タイミングが合えばご飯に行くことがあったりもする。余談だが、「たぶん断るけどめげずに誘ってみて」と宣言するようになってから、男性からのお誘いがパタリとなくなった。そういうことではないらしい。
かなり使えるテクニック満載の本書だが、男性には読んでほしくないというモヤモヤもある。この本を男性に読まれては、手の内を知られるようなものだからだ。一方で、女心を知ってほしい気持ちもあるのだが…。複雑なところである。
文=尾崎ムギ子