高齢社会の三大疾患のひとつ「ロコモ」に負けないために知っておきたいこと
公開日:2016/6/24
三大疾患「脳梗塞・認知症・運動器症候群」を徹底解説したシリーズの第3弾『ロコモに負けないために 知っておきたい、予防と治療法』が2016年5月26日(木)に発売された。
ロコモティブ症候群(略称ロコモ)とは、加齢をベースにした病態で、身体運動を司る筋肉や骨・関節からなる運動器自体の疾患と、加齢に伴う運動器の機能低下を主体としているもののこと。日本の整形外科学会が提唱してまだ年数が浅いため、医学的な解明を含め、予防や治療法、対策などについてもこれから研究が進んでいく分野でもある。
ロコモを有する高齢者は、下肢の筋力が低下するとともに体の平衡感覚が鈍るため、ちょっとしたつまずきでもよろけて転倒してしまったり、何もないところでバランスを崩して転びやすくなってしまう。介護サービスを受ける高齢者の6人に1人は転倒や骨折、関節疾患を原因として要介護状態にいたっているとされる今、ロコモについて知っておくことは健康寿命を伸ばす第一歩ともいえるだろう。
同書は、現役の医師である著者によって、「ロコモとはどのような病気か」「ロコモの原因は何か」「ロコモの診断方法」「ロコモの予防法」、「高齢者の転倒を防ぐにはどうするか」「ロコモの治療法」などが、それぞれ分かりやすく解説された実用書になっている。
まだまだ研究途中のロコモだが、研究が進む中でロコモに関して分かったことが数多くあることも、同書を通して知ることができる。例えば、ロコモの多くは早期発見できれば進行を遅らせるだけでなく、症状を改善することも可能であることが分かっている。また、ロコモを早期発見するための「ロコチェック」や、予防・治療に役立つ「ロコトレ」などは、誰でも気軽に実行できる。ロコモへの正しい理解が深まり、予防・治療・介護に前向きに取り組めるようになるので、高齢者やその家族など、多くの人の心の支えとなるだろう。
■『ロコモに負けないために』
著:森惟明、梶川博
価格:1,512円(税込)
発売日:2016年5月26日(木)
出版社:幻冬舎
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