「言葉」の選び方で大人の力量が試される!「ごめんなさい」はNG!気が進まない時は、何て断るのが正解?
更新日:2016/7/15
ビジネスの現場やプライベートで、私たちは何度も「言葉を選ぶ」場面に出会う。感情に任せてダイレクトに伝えれば相手を傷つけてしまうし、今後の関係にも影響するので慎重になる。そうやって選びに選んだ言葉でも相手に微妙な反応をされてしまうことがあるのだから、コミュニケーションは難しい。
『大人の言葉の選び方』(石原壮一郎/日本文芸社)は、そんな私たちの毎日の悩みを解決に導くためのヒントを与えてくれる本だ。「頼む・誘う」「断る・承諾する」など7つの章に分かれており、それぞれの用途で頼りになる「大人の言い方」を教えてくれる。間に挟まれる「雑談力」や「SNSフレーズ」などのコラムも見逃せない。著者の石原氏曰く、「いい言葉」を選ぶことは「いい人生」を送るための第一歩とのこと。本書から、目からウロコの大人フレーズをいくつかピックアップしてみよう。
【断らずに断る】
相手の気持ちを害さずに断るのは、楽じゃない。断らずに相手に「仕方ないな」と思わせる、大人の言葉の選び方。
・明日の朝、早く来てやるのでは間に合わないでしょうか
もうすぐ終業時間という時、上司や先輩に仕事を頼まれたら、ほとんどの人が嫌な気持ちになるだろう。ただし、「そろそろ終業時間なので帰りたいんですけど」というのは子供の言い方。大人はあくまで丁寧に、「やる意欲はあるけれど今はできない」ということを伝える。
・得意先から電話が入るかもしれないから、あとで連絡するよ
同僚の飲み会に誘われたけれど、今日はどうも気が乗らない……。そんな時、「行けたら行くよ」というような曖昧な返事をしてしまっては、一時しのぎの対応と取られかねない。この言葉を選べばあっさり引き下がってくれ、そのうち盛り上がればあなたのことを忘れてくれるはずだ。
【下手に出つつ怒る・慰めながら叱る】
怒ったり、叱ったりするのには勇気も労力も必要。それでも伝えなければいけない時の、大人の言葉の選び方。
・何かご事情がおありなのかとは思いますが
信頼していた取引先に約束を反故にされた。「ふざけるな」と怒りを露わにしては、今後の関係に差し障りが出る。こんな時、まずはクッション言葉を挟み、相手に話させるのが大人のコミュニケーション。穏やかな口調ながら「納得できない」という真剣な思いは伝わる。
・泣き止んでから話そうか
ミスを少し指摘したら、相手が泣き出した。「泣いてもどうにもならないよ」という正論を言えば傷つけるかもしれない。ここは慰める体で落ち着かせるのが得策だ。
周囲の素敵な人を思い浮かべると、そのほとんどは「言葉の選び方が優れている人」ではないだろうか。苦手な上司にも、しつこく言い寄ってくる異性にも使える大人フレーズ。ピンときたものをいくつかだけでも日常生活に取り入れたら、明日から少し生きやすくなるかもしれない。
文=佐藤結衣