お中元のお礼は3日以内! 「つまらないものですが」より賢いフレーズとは? 恥をかかないデキる大人のマナー260選
公開日:2016/7/14
結婚式やお葬式、食事やお付き合いの場面で、どうしたらいいの? と困った経験はないだろうか。
『40歳までに知らないと恥をかく大人のマナー260』(岩下宣子/KADOKAWA)は日常のあらゆるシチュエーションでのスマートな振る舞い方を教えてくれる一冊だ。
著者は、新渡戸稲造の『武士道』の「体裁を気にして行うのならば礼儀とは、浅ましい行為である。真に礼儀とは、相手に対する思いやりの気持ちが外に現れたもの。礼儀の最高の姿は愛と変わりありません」という言葉を紹介し、形式にこだわるのではなく、相手を思いやる気持ちを発揮するために、マナーのルールを知ってほしいと述べている。
ハンカチを贈るのは失礼!? 贈り物のタブー
贈ったり、もらったりした経験がある人も多いハンカチは、贈り物にふさわしくないという。ハンカチは「手巾(手切れ)」絶交を意味するそうだ。
他にも靴下には「経済的にお困りでしょう」という意味が。万年筆などの筆記用具は「もっと勉強してください」、スリッパなどの履物は「相手を踏みつける」という意味に通じるので上司や目上の人には間違っても贈ってはいけない。
では、どんなものがよいかというと、相手の趣味に関するアイテムや食べ物やお酒などの「消えもの」がいいそうだ。日ごろからお世話になっている人の趣味や好みをリサーチしておくといいだろう。
「つまらないものですが」の使い方
贈り物を渡すときの常套句「つまらないものですが」。
これは相手にへりくだることで敬意を表す日本の文化にならった ものだが、昨今のお付き合いのシーンでは、他人行儀な印象を与えてしまうという。
格式を重んじる場面で使うのはいい が、「お口に合うとよいのですが」や「評判がいいお店のもの」など、相手のために選んできた気持ちを素直に表現する方が、会話も弾む。相手や場面に応じて使い方を考えたい。
お中元を贈る時期を外してしまったら
お中元とは日ごろ お世話になっている人への感謝の気持ちを表すものだ。贈る時期は関東圏では6月下旬~7月15日と されている。この時期を過ぎたら立秋までは「暑中御伺」、その後は「残暑御伺」として贈るそうだ。お中元は相手や自分が喪中でもやり取りして問題はない。
また、お中元をいただいた場合は、品物を受け取ったら3日以内にお礼状を。生ものの場合には受け取ったらすぐ電話かメールでお礼を伝えると相手も安心するが、メールや電話は補助的な手段なので、きちんとしたお礼状を出そう。目上の方にはハガキよりも封書の方 が丁寧だ。
他にも冠婚葬祭や和洋中のテーブルマナー、親戚、ご近所、ママ友とのお付き合いや、人には聞きにくいお金にまつわるマナーなど知っておきたいことが盛りだくさんだ。
いざという時に、知ったかぶりで恥をかいたり、形ばかりの対応で相手を不快にさせてしまったりしないために、本書を読んでスマートに相手を思いやれる大人のマナーを身につけよう。
文=鋼みね