日常生活において、まったく使えそうもない英文を紹介して大きな反響を呼んでいるTwitterアカウント「来世使える！ クソみたいな英文」が書籍化され、2016年7月22日（金）に発売された。これには「もうだめ腹筋崩壊！！ これ書籍化するとかセンス良すぎ（笑）」「Twitterフォローしてたけど、イラストがいい味出しててさらに面白い！」「笑いすぎてうまく呼吸ができない」と絶賛の嵐が巻き起こっている。

　同書の元となっているTwitterアカウント「来世使える！ クソみたいな英文」は、その名の通り、来世で使えるが、現世ではとても使えそうにない言葉が英文で紹介されているもの。

　日常生活はもちろん、試験やビジネスの場面でも全く役に立たない英文のあまりの面白さから、フォロワー数が26万人を超えるという驚きの人気を博している。例文を少し紹介していこう。

例文：「彼の棺桶は大好きだったフカヒレスープで満たされていました。」
英文：「His coffin was filled with shark fin soup that he loved.」

例文：「彼はチキンラーメン4袋と引き換えに視覚を失いました。」
英文：「He got 4 chicken ramens in exchange for his sight.」

例文：「彼女はAカップのクセに性格が良いです。」
英文：「She has good character in spite of A-cup.」

例文：「こちらが母、こちらが父、あそこでホルマリン漬けになってるのが弟です。」
英文：「This is my mother,this is my father,and that boy in formalin is my brother.」

　フォロワーからは「この会話一体どういうシチュエーションで使うんだよ（爆）」「やばい、仕事中思い出してニヤニヤしてしまう」「どうしたらこんな発想が生まれるんだ…天才すぎるw」と大反響を呼んだ。

　そんな誰にも思いつかないツイートを繰り出している“中の人”は、コウノスケと呼ばれる人物。あまり情報は明かされていないのだが、『来世使える！ クソみたいな英文』の著者紹介では「1989年12月13日、アメリカのペンシルバニア州で生まれた。父親は銀行のフィナンシャルアドバイザーであり、裕福な家庭で育つ。高校の卒業資格を取得したのをきっかけにカントリー・ミュージックに特化したレコードレーベル、ビッグマシンレコードと契約を結んだ。あ、すいません間違いました。これテイラー・スウィフトのプロフィールでした」と、どこまでが本人で、どこからがテイラー・スウィフトのプロフィールか全くわからない情報を載せ、コウノスケ本人がTwitterで「プロフィールふざけすぎた」と反省している。

　そして同書は文章とともに、漫画家・とんだばやしロンゲのイラストを例文に添えた1コマ漫画の形をとっている。とんだばやしがこれまでに生み出した作品には、生き別れになった母親を探すため、ツアコンになった4歳の下丸子ハト丸くんが、時には幸福そうな親子に嫉妬しながら、時にはバスジャックに遭いながら、時にはバスの中がう○こ臭くなりながら懸命に母親を探す物語『ぼくはツアコン』や、現世を生きる個性的な神々が、ろくでもない神通力で人々を地獄に突き落とすギャグマンガ『続いての神様どうぞ』といったものがある。

　力強く味のあるイラストは「物語はバカバカしいはずなのに、どこか悲哀が感じられる絵がたまらん」「何とも言えな表情の描き方が上手い！」「その場の空気感みたいなものが滲み出せる画力すごい」と熱いファンを抱えている。

　そんなとんだばやしの破壊力抜群のイラストによってパワーアップした『来世使える！ クソみたいな英文』には、Twitterで紹介されていない英文も追加されるため、Twitterをフォローしている人も見逃す手はないだろう。

　既に同書を手に入れた人の中からは「人生で初めて腹筋がつった！ 半端ない破壊力だ」「まさか英文の本でこんなに笑うと思わなかった！」「いつ使うんだよこれw 役にたたないよ。いや読むけど」と言った声が上がっている。また一方で、「意外と普通に学校で勉強するより覚えられる！」「笑っちゃうけど、どんな英語で言うの？って気になる。英語嫌いだったけどこの本の威力すごい」「使えないけど英単語ちょっと覚えたわ」と、意外にも勉強になっているという人も。

　現世で使えないことは確かだが、一笑いさせてくれることも確かな『来世使える！ クソみたいな英文』。Twitterをフォローしている人もいない人も、日常の憂さ晴らしにちらりと覗いてみてはいかがだろう。

■『来世使える！ クソみたいな英文』
著：コウノスケ
イラスト：とんだばやしロンゲ
価格：1,296円（税込）
発売日：2016年7月22日（金）
出版社：カンゼン