「メモ」と書いて記事をシェアしたら“ソーシャル積ん読罪”で逮捕! SNSで2つ以上揃った時、人がイラだちを覚えるモノとは?
公開日:2016/8/25
かわいい女の子がSNSに投稿すると、瞬時に「いいね!」やコメントを送る“ソーシャル出待ち”。「メモ」「後で読む」などと書いて記事を読まずにシェアし、賢そうな印象だけを振りまく“ソーシャル積ん読”……。
そんなFacebookのイタい行動をネタにした手描き漫画「フェイスブックポリス」で話題を呼んだかっぴーが、『SNSポリスのSNS入門』(ダイヤモンド社)という著書を発表。「フェイスブックポリス」を含む14話のマンガと、SNSにまつわるコラムを収録しているが、その破壊力がスゴかった。
自分のツイートのリツイートやふぁぼ数が増えたときに「お、伸びた」とか言うヤツを「ツイート・デイトレーダー」と名付け、自分に無関係な会話に@が付いて 引きずり回されることを「相席地獄」と名付けるなど、その命名センスは的確で鋭い。身の回りに該当者がいればニヤニヤ笑えるが、「あ、これ自分もやったことある……」というネタは、それはもう穴に入って一生出てきたくない気持ちになる。また、
・ツイッターのデリカシーのレベルは…和民だ!!!!
・天然でいて見方によっては深い事言ってるような空気!!! こ…これはまさか…吉高由里子スキーーム!!!!
・ツイッターでアイコンを顔写真にしている子は、大きく2種類いる!!!(中略)そしてもうひとつが…“はあちゅう”だ!!!
・『スタバ』『MacBook』『ライフハック』『インスタグラム』。これらが『2つ以上』そろった時!!!! 人はイラだちを覚える!!!
などなど、SNSのイタい行為をネタにする過程で、実在の人やモノをディスっているのもヒドい。そして笑った時点で読者の私たちも同罪だ。
なお、このようなメッタ斬りに対しては、「そんなイタい行為ばかり揶揄して、正しい振る舞いをしようと意識しすぎると、SNSをやるのが辛くなるんじゃない!?」的な意見も当然出てくるだろう。だがこのマンガでは、そのような意見をも乗り越えるようなストーリーが展開されていく。
“SNS入門”とは大きく出たタイトルだが、SNSの自意識地獄っぷりを体感したうえで、それでもSNSを好きになり、再入門するためには格好の一冊だ。
文=古澤誠一郎