目指すのは、○○のアトの肌!”ツヤ”を出して「魅力的な人」になる簡単な方法とは?
公開日:2016/9/15
「もう少し鼻が高かったらなあ…」「二重まぶただったら人生変わっていたのに…」。誰しも顔に何かしらのコンプレックスがある。しかし、そういった自分の顔の「“ブス”な部分は放っておくことで、美人な部分とのアンバランスさがとてつもない魅力になる」と主張するのは、『生まれつき美人に見せる』(ダイヤモンド社)の著者・吉川康雄氏だ。
NYを拠点に活躍するメイクアップアーティストであり、各国の『VOGUE』のカバーも手掛ける著者は、世界のトップモデルや女優に多数、メイクを施してきた。しかし、ぐうの音も出ない完璧な美人には出会ったことはないという。トップモデルのデヴォン青木や、カレン・エルソンを初めて見たときの印象は、「変な顔をした生き物だなあ」だったとか。それでも、何だか目が離せない。これは大きな魅力。「ブスはアクセントになる」と著者は言う。
――人間は、「ちょっと変だな」というものに一番惹かれる。変な部分があるというのは、立派な個性であり、あなただけの美しさをつくるための大切な要素。だから、自分の変なところに簡単に×をつけてはいけません。ブスと美人の部分のアンバランスさは、とてつもない魅力を生むのです。
本書を読んでから、電車の中で女性の顔を観察するようになった。真っ先に目がいくのは、やはり「ちょっと変だな」と思う部分。それが魅力的な人もいるし、そうでない人もいる。その差は一体なにかと言うと、「美人な部分を磨いているかどうか」。一重まぶたでも肌が抜群にキレイだったりすると、その透明感と目のぼんやり感が絶妙な魅力に映る。しかし、“ブスな部分、プラス、他も手抜き”という女性にはまったく目がいかない。
著者が一貫して主張するのは、“ツヤ”の大切さだ。ツヤには人間を惹きつける魔力があるという。そのツヤを作るためにはどうすればいいか? それは、一に保湿、二に保湿。「多少テカっても、ニキビになっても、コッテリ保湿している方が肌はキレイ」。たっぷりとクリームとオイルで保湿し、ファンデーションもオイルタイプを使用する。徹底した保湿が、男性を釘づけにする肌作りの基本だ。
「目指すのは、○○のアトの肌」――幸せそうで、ちょっと恥ずかしそうで、高揚感がにじみ出ている色気がある。男の本能を揺さぶるこの肌を通常モードにするために鍵となるのは、チーク。人工的なピンクではなく、内側からにじみ出てきたような色を選ぶこと。そのためには、「色を出そう」とするのはNG。チークの色を見せるのではなく、色がにじみ出るようなつけ方がポイントだそう。本書には、チークだけでなく、「思わずキスしたくなるアイメイク」「セクシー担当のリップ」など、いますぐ実践したくなるテクニックがてんこ盛りだ。
本書を読んで、自分の顔に自信が持てた…わけではないが、「わたしでも少しは魅力的になれるかも!」と前向きな気持ちになれた。数あるメイク本の中でも、ぜひ多くの女性に手に取ってほしい一冊だ。
文=尾崎ムギ子