子供に「敗北感」を与えない子育てセオリー6カ条

出産・子育て

公開日:2016/9/30


 無用な敗北感やコンプレックスは一生人の心にこびりつき、そして本人を苦しめ続けます。あなたにもそのような「トラウマ」が居座っているはず。子供が大人になるまでに「敗北」の悔しさから発奮することはもちろん大切なこと。しかしトラウマになるような「敗北感」は子供の未来にとってマイナスでしかありません。未来を阻むトラウマを植え付けないために親ができることがあります。今回は子供に「敗北感」に与えないための「まじめでおバカな子育てセオリー」についてご紹介したいと思います。

1.男の子はまずケンカに強くなる!自分からは攻撃させない!

 少年時代にいじめられたり、不快な攻撃をしかけてくる相手に反撃できなかった記憶は、悲しいトラウマとして心に居座ります。そうならないためには武道や格闘技を習わせるのが最適です。それでいて自分からは手を出させない。しつこくやられたら最低限の範囲で反撃させる。しかし過剰攻撃はさせない。組み合ったときや、向き合ったときに「こいつは強い」「反撃が手強い」と相手は気付きます。自力で迎撃できる能力がある…それだけで学校生活は楽しくなり、相手を思いやれる気持ちや、冷静な気持ちも維持することができるのです。

2.人から嫌われることの恐ろしさを伝える

 理屈っぽい、悪口が多い、わがまま、優柔不断、言い訳がましい、思いやりがない、まじめすぎる、ひがみっぽいなどなど、子供の性格のなかに人から嫌われる要素を見つけたら率直に指摘し、やめるように言います。まともに聞かない子供には「嫌われたらどんなに地獄か」をしっかりと伝えます。我が子かわいさに何でも「いいよ」「いいよ」ではなく、あるいは「才能を伸ばすこと」だけに注力するのでもなく、まずは「嫌われないキャラ矯正」をしっかりおこなうことが大切ではないでしょうか。大勢から嫌われたり、無視されたトラウマは、一生の傷となり将来を左右します。そうならないために多少の荒療治になっても「性格に潜む爆弾」を撤去してあげるのです。人生のほとんどは人間関係で決まる…それは私たち親が一番痛感していることなのですから。

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3.ケンカで勝ったら仲直りして仲間になれ!と教える

 ケンカに勝ち、相手と口も聞かなくなる子供がいます。しかしそのような子供はそのうち誰も仲間がいなくなってしまいます。しかもその後に集団から反撃され大きなショックを受けます。ケンカに勝ったときこそ相手を思いやり、友情を結ぶことを心がけるべし…これを子供に教えます。とくに強い子供にこそ必要な考え方です。個人としても強く、さらに強い絆でむすばれた仲間がいる、そんな学校生活を送ることができるのです。

4.人前で自己表現が必要な習い事や経験を継続させる

 人前での自己表現が苦手な人は一生苦しみ続けます。うまく自己表現できないことのストレス、緊張の不快感、自分自信への嫌悪感…これらは一生を台無しにするのに充分足りうる事象です。人前でのスピーチやプレゼンテーション能力、パフォーマンス力は一生を左右するのです。人前での自己表現が得意な人間に育てるために「見られる習い事」や「活動」に導くダンス、歌、演劇などに幼少時から慣れさせれば、能力を出しきれずに一生を不発に終わらせることも防げるかもしれません。

5.子供のファッションに気を抜かない

 子供うちからファッションセンスを身につけさせる点これにより思春期に「自分はダサい人」というショックを受けさせない方策です。「これはかっこいい」「これはダサい」を日常会話のなかで頻繁にコメント。「服は何でもいい」と思わせないことが大切です。そのためには親がまずファッションを研究し、センスを磨かないといけないのかもしれません。

6.中学受験による過剰な学歴コンプレックスを植え付けない

 都心部では中学受験率が80%を越える地域もあります。出題の内容もかなりハイレベルで、1日4~6時間以上の勉強を小学校5年~6年にかけて2年以上続けるのが通常です。ここでコンプレックスを刻み込んでしまう子供が大勢います。全国的に見たら高い学力を持っているにも関わらず、超優秀な子供達のなかでコンプレックスを刻み込んでしまうのです。同じ時間の勉強で開成や麻布という超エリート校に合格する友人が続出する光景を目の当たりにします。ここで努力では乗り越えられない壁を思い知るのです。また中学偏差値は大学偏差値と違って「厳しい評価」となります。中学偏差値50の学校は大学で言えば60と言われます。もともと受験者数も少なく、もともと優秀な子供達が多い、そのなかでの戦いです。したがって全国平均で偏差値を理解させることと「得意科目3教科で大学受験でリベンジが効く」この一言をかけてあげることが重要ではないかと思うのです。

 いかがでしたか?「ずいぶんとマニアックで偏ったセオリーだな!」とお感じになった方も多いと思います。もちろんこれは1つの考え方であります。これは「使えそうだ!」というものだけをアレンジして使用頂けたらと思います

文=citrusエッセイスト 潮凪洋介