「沖縄」を30年撮り続けた写真家の集大成! 琉球の歴史や文化がしみ込んだ“顔”の記録
更新日:2017/11/13
写真家・垂見健吾が1985年から2016年にかけて撮り続けた“沖縄の顔”の写真を一冊にまとめた『琉球人(うちな~んちゅ)の肖像』が2016年10月24日(月)に発売される。
垂見が最初に沖縄に訪れたのは1973年の3月。同氏がそこで何より惹かれたのは、初めて出会う風景や泡盛ではなく、沖縄の人の「顔」だった。彼らの濃く、おおらかで生命力を湛えるその顔立ちは、内地で出会った人の顔とは全く違うものだった。そんな。琉球の歴史や文化が色濃くしみ込んだこの土地で、しっかりと生きてきた人の顔に同氏は惹かれ、沖縄の島々の風景や人々を記録し続けている。
1980年代半ばから沖縄の人々を撮り続けたモノクロームを掲載した『琉球人の肖像』、そして2000年代後半から現在にかけ、世界各国の「沖縄」の血や文化が混じり合う人たちを鮮やかなカラーで撮った『新・琉球人の肖像』を収めた、30年にわたり取り組んできたプロジェクトの完成を意味する一冊だ。
ここには写真家と被写体の完璧な関係があると思った。タルケンと沖縄の人々の間を自在に行ったり来たりする言葉と気持ちがたしかにそこにある。池澤夏樹
写真は深いところで撮る人とイコールだと思う。おじぃの写真はいつも優しくて哀しくて気がいい吉本ばなな
また、同書の発売を記念して、『琉球人の肖像』『新琉球人の肖像』シリーズから合計100点以上の作品を展示した『垂見健吾写真展「琉球人の肖像」』などが沖縄で開催される。
■垂見健吾写真展『琉球人の肖像』
日時:2016年10月26日(水)~11月20日(日)11:00~19:00
場所:RYCOM ANTHROPOLOGY(沖縄市)
料金:無料
■垂見健吾写真展『新琉球人の肖像』
日時:2016年10月27日(木)~30日(日)10:00~17:00
場所:タイムスビル1Fエントランス(那覇)
料金:無料
■垂見健吾×新井敏紀(雑誌『Coyote』編集長) トークイベント
日時:2016年10月28日(金)19:00~(イベント終了後サイン会あり)
場所:ジュンク堂書店那覇店
問合先:098-860-7175
■垂見健吾×新井敏紀(雑誌『Coyote』編集長)トークイベント
日時:2016年10月29日(土)20:00~(イベント終了後サイン会あり)
場所:カフェユニゾン
※掲載内容は変更になる場合があります。