本当に「めくるだけ」で聖地巡礼できると話題!今、大注目のカリスマヒーラーが辿った「生まれ変わりの旅」とは?

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公開日:2016/11/1

『めくるだけ聖地巡礼 POWER BOOK 星の巡礼 カミーノ編』(yuji/幻冬舎)

 もし自分が変われる旅をするなら…あなたはどんな旅を想像するだろうか。圧倒的に美しい写真、心を揺さぶられる鮮烈な言葉は、読む人の人生観にテーマを与えてくれるメッセージだ。『めくるだけ聖地巡礼 POWER BOOK 星の巡礼 カミーノ編』(yuji/幻冬舎)は、若きカリスマヒーラーyujiが長い旅路の途中で自ら撮影し、言葉を綴った渾身のフォトエッセイ集である。1ページごとに清らかな波動が伝わり、聖地のパワーを感じながら、まさに“めくるだけ”で巡礼できる一冊だ。

 今、大注目のカリスマヒーラーyuji。女性誌の連載やスピリチュアル特集をはじめ、占いで大人気の彼は、2015年秋、超多忙な東京から離れ、北スペインの聖地を1か月かけて歩いた。1000年以上の歴史を持つその場所は、ローマやエルサレムと並ぶキリスト三大聖地のひとつであるサンティアゴ デ コンポステーラ。数百年前から変わらない景色、近代的な建物がない北スペインの荒野は、いくつもの難所があるという。巡礼の道をいく彼の目に映ったもの、その時々で感じたものとは…

 ページをめくると、大自然の絶景、歴史的建造物の存在感に圧倒され、巡礼者を包み込むような温かい印象に癒される。そしてそこに添えられた言葉が時にやさしく、時に熱をもって読む人の心に響く。孤高でありながら、多くの人を聖地に導くyujiの不思議なパワーを感じつつ、共に歩みを進めている気分だ。視界に広がる青い空、広大な大地、太古から変わらぬ山々、人間は自然界の大きなサイクルの中で生かされていることを、あらためて感じさせてくれる。

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 スピリチュアルに関心が高まる中、国内外の神聖な場所を訪れてパワーをもらえるように祈りを捧げる人も多い。“神頼み”というが、私達は苦しい時に必死に祈る一方で、うまくいった時への感謝や、何気ない日常へのありがたさには無頓着だ。本書は神聖なパワーとは一方的ではなく、双方向なのだと伝えているように感じる。つまりパワーは受け取る側も吸収できるような感性が必要なのだと。そのために心を耕す訓練をくり返し、双方向の境地に達することを祈りながら、聖地を目指す旅に出るのではないか…

 巡礼最後の日にyujiが、歩き続けた1か月を「生まれ変わりの旅」と記している。そうだ、人は何度でも生まれ変わることができる。どんな困難なことが起こっても難局を乗り越える叡智があるのだ。聖地とは…その人にとって神聖な場所、それは自分の心の目にしか見えないものなのかもしれない。“現代の聖書”ともいえるこの美しいPOWER BOOKがそのことを教えてくれるようだ。

文=藤本雪奈